【京成杯】ノウレッジ 密集馬混みで折り合い、しっかり併入

[ 2013年1月11日 06:00 ]

蛯名を背に追い切りを行ったノウレッジ(左)。折り合いも末脚も文句なし

 今週は12、13、14日の3日間開催。月曜14日に行われる3歳重賞「京成杯」の出走馬が10日、美浦、栗東トレセンで最終追いを行った。関東では朝日杯FS6着のノウレッジが密集の馬混みを難なくさばき余力たっぷりに併入。京成杯4勝の鞍上・蛯名正義(43)も絶賛の動きだ。

【京成杯】

 想定外の状況がノウレッジの操縦性の良さを際立たせた。Wコースの3~4コーナー中間点。5F標識で10馬身前にいたエイブルサクセス(5歳1000万)との差を詰めにかかったが、間に他厩舎の馬が3頭。実戦並みの接近戦だ。しかし、ノウレッジの背で蛯名は慌てず騒がず。折り合いをつけたままで馬混みから抜け出し、残り1Fでエイブルとの併せ馬に。最後は内から体を並べてしっかり併入に持ち込んだ。

 「間に3頭も入られたな」と苦笑の蛯名。そして、こう続けた。「最後はいい感じだった。手応えも余裕があった。順調だね」。二ノ宮師も「最後だけぴったりと体を合わせるよう指示。ちょうど、そんな形の稽古ができた。緩急をつけられるようになってきたし、合図に従えるようになった」と納得の表情だ。

 昨夏の新潟ダート1200メートル戦で新馬V。その後は芝替わりと距離延長に対応してきた。新潟2歳Sは2着。前走・朝日杯FSは大外16番枠を物ともせず6着。蛯名は「前走はもう少しゆっくり行っても良かったかな。結果、勝ちに行く形になったから。それでも大崩れしていない」と成長を感じている。

 父は07年ケンタッキーダービー(ダート10F)の優勝馬ストリートセンス。スタミナは十分だ。二ノ宮師は「ダートを使っていた頃は肩の出がゴツゴツしていたが、今はスムーズ。ガーッと行くところがないので距離もこなせる」。初の2000メートル克服の手応えを得ている。

 3カ月後の皐月賞と同じ舞台。勝てば、加賀武見(元調教師)と並ぶレース最多タイ5勝目となる“京成杯男”の蛯名は「ここまで、いろいろな競馬をこなしてきた。折り合いはつくので距離に対応してくれれば。状態の良さを生かしたい」。気持ちは燃え上がっている。

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2013年1月11日のニュース