【ローズS】ジェンティル、しまい伸ばす理想ラップ

[ 2012年9月13日 06:00 ]

<ローズS>坂路、ジェンティルドンナは単走で追い切られ力強い動きを見せる

 秋華賞トライアル「第30回ローズS」の追い切りが12日、栗東、美浦トレセンで行われた。2冠馬ジェンティルドンナが2週続けて坂路で好タイムを叩き出し、順調な仕上がりをアピールした。雪辱を期すヴィルシーナは主戦の内田が関東から駆けつけて感触を確かめ合格点をつけ、2強ムードが高まった。

 秋華賞で牝馬3冠が懸かるジェンティルドンナ。約4カ月ぶりの実戦となる前哨戦・ローズSの最終追い切りは坂路単走というメニューを選択した。

 石坂師は「先週はジョッキーが乗って強い負荷をかけた。きょうは(最初の1Fを)15秒を切って入り、しまいを伸ばすように」の指示。その言葉通り、最初の1Fを13秒8で入ると13秒2、12秒9そしてラスト1Fは12秒5と徐々に速いラップを刻む理想的な時計をはじき出した。1週前追い(4F53秒3~1F11秒9)は岩田がまたがっての併せ馬、そして今週は助手が手綱を取っての走りだったが、いずれも迫力満点と言えるもの。

 「追い切った後も体重が減らなくなった」と言う馬体はひと夏を越して見た目にも違いがあるという。「背中にいい筋肉が付いて腹回りもどっしりとしてきた。ナンボか太めだが秋に向けて順調」と指揮官はパワーアップに目を細めているのだ。

 手にした勲章は桜花賞とオークス。着差は対照的に接戦とワンサイド。「桜花賞は仕掛けられた4コーナーのフォームを見ても自分からグンと行かず、嫌々といった感じ。それがオークスでは勝つことすら難しい位置からちぎったんだから次元が違う。オークスが一番走った。そういうことだな」と師は分析する。ジェンティルドンナのオークス優勝タイムが2分23秒6。翌週に行われたダービーのディープブリランテは2分23秒8で決着。ダービー馬より0秒2も速い時計が師の言葉を証明している。

 G1馬としては異例とも言える早めの8月1日栗東帰厩。じっくり仕上げたことも奏功して初戦から能力全開ムードだ。

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2012年9月13日のニュース