オルフェぶっちぎった!調子良過ぎて僚馬置き去り

[ 2012年9月13日 06:00 ]

フォワ賞へ向けて最終追い切りを行ったオルフェーヴル

 凱旋門賞Vを目指し、フランス遠征中のオルフェーヴル(牡4=池江)が12日、前哨戦フォワ賞へ向けての最終追い切りをエーグル調教場直線芝コースで行った。3頭併せの最後方からスタートし、最後は豪快なフットワークを披露して2頭に大差の先着。手綱を取ったスミヨン、池江師共に仕上がりに太鼓判を押した。

 午前8時半。オルフェーヴルが滞在先の小林智厩舎を出発した。まず向かったのはラモーレ地区の角馬場。小雨の落ちる中、入念に乗り運動をした後、約30分近く歩いてエーグル地区へ移動。そして芝の直線コースに入っていった。

 手綱を取るスミヨンが跨る頃には小雨は上がっていた。帯同しているアヴェンティーノ(8歳1600万)、キングスキャニオン(小林智厩舎所属)の3番手を追走し、6Fの追い切り。ラスト2Fで前を行く2頭を捉えると、あとは驚くべきパフォーマンスを披露した。瞬時に2頭を置き去りにし、差を広げ出した。先行した2頭が青息吐息で走るのを尻目に、余裕のフィニッシュ。最終的には10馬身前後、ぶっちぎってみせた。

 「少し物見をしていたようだけど動きそのものは良かった。1週前にしっかり追い切れた時もそれなりにいいと思ったけど、きょうの動きはそれ以上。レースが近いことを馬も分かっているのでしょう」と豪快な動きをラスト100メートル付近で見守った池江師は、満足そうに語った。

 手綱を取ったスミヨンも、師同様に納得の表情。

 「僕自身3回目の騎乗だったけど1回ごとにコミュニケーションが取れて、きょうは彼自身、僕が何を要求しているかを分かって走っていた」と馬をすっかり手の内に入れた様子。

 仕上がりに関しても問題ないと言った後には、早くも勝利宣言が飛び出した。

 「本番の凱旋門賞へは中2週になる。だからフォワ賞は余力を持って勝ってほしいし、それができるだけの馬だと感じている」

 さらに、オルフェーヴルの競馬ぶりをVTRでチェックした時の印象について「フランケル(英国=昨年の2000ギニー馬。13戦13勝)を見た時と同じような衝撃を受けた」と最大級の賛辞を贈った。前哨戦が刻一刻と迫ってきたが、力を出せる態勢が整ったようだ。

 ▽フォワ賞 凱旋門賞の3週前の日曜に行われる。同日&同じ芝2400メートルで実施されるニエル賞(G2、3歳限定)、ヴェルメイユ賞(G1、3歳以上牝馬)と並ぶ凱旋門賞の重要なステップ。フォワ賞優勝馬で凱旋門賞も制したのは74年アレフランス、84年サガスの2頭。81年ゴールドリヴァーが3着、83年オールアロングが2着、92年スポーティカが2着から凱旋門賞を制した。日本馬は延べ6頭が出走。86年シリウスシンボリ2着(凱旋門賞14着)、97年サクラローレル8着(同不出走)、99年エルコンドルパサー1着(同2着)、10年ナカヤマフェスタ2着(同2着)、昨年ヒルノダムール2着(同10着)、ナカヤマフェスタ4着(同11着)。

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