“みちのくの達人”菅原、調教師試験に合格!

[ 2012年3月16日 06:00 ]

 日本歴代5位の地方通算4127勝を挙げた岩手の名手、菅原勲(48)が15日、調教師免許試験に合格。免許が交付される31日付で騎手を引退する。

 岩手初の4000勝突破のみならず、99年にメイセイオペラでフェブラリーSを制覇。地方馬、地方騎手の中央G1勝ちは今なお唯一で、ほかに地方重賞はG1・4勝を含む177勝。81年10月17日の初騎乗から31年間、記録と記憶に残る活躍を続けてきた。「やり切った感があるので未練はありません。一からスタートする気持ちでいます」。菅原は穏やかに心境を語った。

 6日には最も印象に残る馬トウケイニセイが25歳でこの世を去った。「騎手生活を終える時に亡くなるのも何かの巡り合わせかもしれません。運命的なものを感じます」と振り返る。

 4月3日の岩手県競馬表彰式典では競馬組合から感謝状が贈呈され、新年度開催が始まる同7日以降に競馬場でも引退セレモニーが予定されている(実施日、詳細未定)。東日本大震災から1年。「昨年、岩手競馬が無事終了できたのもみなさんのおかげ。今年はそのお返しをする年」と菅原は言う。新たな夢は岩手生え抜きのスターホースを育てること。「焦らずコツコツとやっていきたい」。“みちのくの達人”は第二の競馬人生を歩む。

 ◆菅原 勲(すがわら・いさお)1963年(昭38)7月25日、岩手県奥州市江刺区生まれの48歳。水沢・佐藤晴記厩舎所属。地方1万8287戦4127勝、2着3131回。中央315戦16勝、2着23回。岩手競馬騎手リーディングは12回獲得。

 ▼11年度第4回調教師・騎手免許試験合格者 ▽調教師=菅原勲(岩手)、山田質(川崎)、中川雅之(金沢)、打越勇児(高知)。▽騎手=阿部龍(北海道)、山中悠希、山本聡紀、横川尚央(船橋)、江里口裕輝(大井)、鴨宮祥行(兵庫)、小山紗知伽(佐賀)。

続きを表示

2012年3月16日のニュース