【賞金王決定戦】瓜生、試練の平凡機に不満顔…

[ 2011年12月22日 06:00 ]

<賞金王決定戦>モーター「11」を引いた瓜生正義

 賞金ランク首位、TR1回戦12Rを1号艇で出走する瓜生が課題だらけのエンジンを引いてしまった。「回転が大きくズレていた。現状ではいいところがなく全部が気になる」と不満顔。だが、調整にかけてもトップクラスのレーサーである。「リラックスしてレースができればいいですね」と動じることなく、落ち着いた口調で語った。

 本栖研修所を首席で通した瓜生はデビュー当時から天才と呼ばれ、突出した調整力を武器に期待通りの結果を残してきた。そこからワンランク上に進むきっかけとなったのが昨年4月、びわこ秩父宮妃記念優勝戦でのFだ。F休みと6カ月のG1出場停止。活躍の場を奪われた瓜生は目の前のレースに全力で向き合うことの大切さを学んだ。

 意識改革は成績に直結。天性の器用さに頼ることをやめた瓜生はF休み明け第1弾となるSG、昨年10月の桐生ダービーでいきなり優勝。今年はグラチャン、MB記念を制し、前走の九州地区選では圧倒的なVロードを突き進み強さを誇示。8度目の頂上決戦は最高のリズムで臨む。

 「何とか回転だけでも合えば足色が分かると思う。そこからがスタートです」勝利の女神が今年一番の男に与えた試練。進化した瓜生がどう乗り越えるのか楽しみだ。

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2011年12月22日のニュース