【有馬記念】アーネストリー“動く”4F51秒7 

[ 2011年12月22日 06:00 ]

<有馬記念>佐藤哲三騎手を背に坂路で追い切るアーネストリー

 「第56回有馬記念」の関西馬全12頭が21日、栗東トレセンで追い切りを行った。宝塚記念に続くグランプリ連覇を目指すアーネストリーは小気味良いフットワークを披露して巻き返しの態勢を整えた。22日に出走馬、枠順が確定、23日に金曜発売される。

 アーネストリーが坂路を真一文字に駆け上がってきた。最初の1Fを13秒9で入ってエンジンがかかると、2F目は12秒4、そして3F目も12秒4でトップスピードに乗る。ラスト1Fになって鞍上が手綱をしごき、左ステッキで気合を注入。最後も脚色が鈍ることなく、キビキビとしたフットワークで4F51秒7~1F13秒0をマークした。先週に続いて騎乗した佐藤が感触の良さを伝えた。

 「抜群ですね。しまい止まらない程度でいきましたけど、時計が良かったですし走りの雰囲気もいい」

 1週前追いにしっかり負荷をかけたことで、それほど気合をつけなくても自然と動く。今週は「反応が良かったので(馬に)合わせるぐらいで」と佐藤が振り返ったように、人馬の呼吸を合わせるだけ。この中間はこの馬としては初めて短期放牧を挟んでの調整。リフレッシュされたことで「凄く集中して走れていた。いいリズムで上がってこられた」とその効果を感じ取っている。

 今年の宝塚記念では女帝ブエナビスタを負かしてレコードV。グランプリホースに輝き、現役屈指の実力を証明した。しかし、さらなる飛躍を目指して挑んだ天皇賞・秋は大外枠からのスタート、超ハイペースが影響して14着。佐藤は「(枠順を)言い訳にはしたくない」と敗戦を受け止めながらも「あれは度外視していいと思っている」と反撃への意欲をのぞかせた。

 超強力メンバーがそろった一戦。佐々木師が「もうこれだけのメンバーがそろうことなんてないんじゃないかな」と言うほどの華やかさだ。「調子が良くなければ出せない。良かったと思った天皇賞の出来をキープしている」とトレーナーは力を込めた。春グランプリの再現を。この馬の実力さえ出せれば、暮れの大一番も歓喜で締めくくれるはずだ。

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2011年12月22日のニュース