「どうする家康」山田裕貴“忠勝ばり”大活躍の1年「不思議で不思議で…」大河重臣＆連ドラ主演

「どうする家康」本多忠勝役・山田裕貴インタビュー（2）

大河ドラマ「どうする家康」第43話。「桶狭間の戦い」から「関ヶ原の戦い」まで、徳川家康を支え続ける本多忠勝（平八郎）（山田裕貴）（C）NHK
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　嵐の松本潤（40）が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」（日曜後8・00）も残り5回。天下分け目の大戦「関ヶ原の戦い」（慶長5年、1600年）に勝利し、19日放送の第44回「徳川幕府誕生」で最終章の幕が上がる。徳川四天王の1人、本多忠勝（平八郎）役も老境へ。初回（1月8日）から忠勝役を好演している俳優の山田裕貴（33）に撮影の舞台裏を聞いた。

　＜※以下、ネタバレ有＞

　「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどの古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河初主演となった。

　本多忠勝は生涯戦うこと57回、かすり傷一つも負わなかったと謳われる戦国最強武将の1人。大高城への兵糧入れに成功したものの、「桶狭間の戦い」（永禄3年、1560年）で「今川義元（野村萬斎）討たれる」の報に逃走した松平元康（徳川家康）（松本潤）を浜辺から連れ戻した。元康が岡崎・大樹寺で切腹を試みた際には、介錯を申し出。「俺の真の望みは、いつの日か、お主を主君と仰ぎ、お主を守って死ぬことであったわ」と吐露した。

　同じ天文17年（1548年）生まれの榊原康政（小平太）（杉野遥亮）とは“平平コンビ”として家康を支えた。初回の兵糧入れから第43回（11月12日）の関ヶ原まで、最も長く家康と戦を共にした家臣となった。

　山田の大河出演は今川家重臣・庵原助右衛門役を演じた2017年「おんな城主　直虎」以来6年ぶり2作目。今年4月期にはTBSの連続ドラマ「ペンディングトレイン―8時23分、明日　君と」でゴールデン・プライム帯の民放連ドラ初主演も務めた。

　11年、特撮ドラマ「海賊戦隊ゴーカイジャー」のジョー・ギブケン/ゴーカイブルー役で俳優デビュー。「エキストラから始めて、大河ドラマに1年間ずっと出続ける役を頂いたり、同じ年にゴールデン・プライム帯の主役を頂いたりするなんて、夢にも思っていませんでした。たぶん、僕自身が一番信じていなかったんじゃないですかね。不思議で不思議で仕方がありません」。主演アニメ映画「BLUE　GIANT」、出演映画「東京リベンジャーズ２　血のハロウィン編―決戦―」「キングダム　運命の炎」「ゴジラ―1.0」も公開されるなど、忠勝ばりの大活躍となった1年に感慨を明かした。

　ただ、掛け持ちは物理的にもハード。「たぶん、ハリウッドなんかだと、1つの作品を突き詰めることができる環境が待遇面も含めて整っていると思うんですけど、日本だと、その間に別の作品や仕事もありますよね。今回、やっぱり切り替えの難しさは感じたので、日本のシステムも変わってほしいなと思ったりもします。とにかく忙しく、そして、ただただありがたいという1年だったと思います」と振り返った。

　最後に今後の展望を尋ねると「ずっと求められ続ける存在でありたい、という目標は以前から変わっていません。演（や）ってみたい作品は色々あって、俳優的じゃない出方の可能性もあるかもしれないですね」。来年1月13日には、ニッポン放送「山田裕貴のオールナイトニッポンX」のイベント「横浜アリーナ王におれはなる！」を開催。歌あり、トークありと、役者にとどまらない山田に期待が高まる。

　＝インタビューおわり（1）は「台本を超え、役を生きる瞬間」＝