永瀬拓矢王座 3年ぶり和装で「名誉王座」へ 「自分が一生懸命頑張らなければいけない」

[ 2023年8月31日 04:35 ]

永瀬拓矢王座(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太王将(21)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠=が永瀬拓矢王座(30)に挑む第71期王座戦5番勝負第1局はきょう31日、神奈川県秦野市「元湯陣屋」で指される。30日は両者が対局場検分と記者会見に臨み、意気込みを語った。藤井は最短3連勝で第3局がある9月27日に決まる史上初の全8冠独占、永瀬には連続5期獲得による名誉王座が懸かるシリーズ。対局開始前の振り駒によって先手後手を決め、夜決着予定だ。

 藤井にとって最後の壁となる永瀬は表情一つ変えず言い切った。

 「自分には関係のないことだと思います」

 これぞ、4連覇中の矜持(きょうじ)だろう。過去の藤井戦は5勝11敗。だが王将戦挑戦者決定リーグでは2戦2勝、今年2月1日の順位戦A級では藤井にとって痛い2敗目となる黒星を付けている。要所要所でグサリと突き刺さるような勝利を奪う棋界有数の実力者。「実績と勢いと実力を兼ね備えている藤井7冠相手でとても厳しいとは思いますが、自分が一生懸命頑張らなければいけない。一局一局、一生懸命将棋を指して、皆さまに良い将棋をお見せできればと思っています」と、立て板に水のごとく意欲を口にした。

 タイトル戦では3年ぶりの和服姿で練習将棋の相棒でもある最強の相手に臨む。20年の叡王戦、王座戦は対局開始時こそ和装だったが「どう着ても胸がはだけ気味になるのが気になる」と、昼食休憩時に着替えてスーツ姿に。以降も主催者に許可を得て洋装を通した。今回は対局規定で和服が原則義務となり、永瀬も伝統の「戦闘服」に再び身を包む。

 防衛すれば5連覇で永世称号「名誉王座」を手にする。「とても偉大な記録。それに近づけるよう頑張らなければ」。昨年の棋聖戦で1勝3敗で屈した借りを、日本中が注目する舞台で返したいところだ。

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2023年8月31日のニュース