辛坊治郎氏 岸田首相襲撃事件で容疑者の逮捕容疑を解説「殺人未遂じゃないの?って思いますよね?」

[ 2023年4月17日 16:34 ]

辛坊治郎氏
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 キャスター辛坊治郎氏(67)が17日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜後3・30)に生出演し、岸田文雄首相が和歌山市内で選挙応援演説中に襲われた事件について解説した。

 衆院和歌山1区補欠選挙応援のため、岸田首相が15日に訪れた演説会場で、筒状のものが投げ込まれ爆発した。和歌山県警は威力業務妨害容疑で兵庫県川西市の職業不詳の男(24)を現行犯逮捕。男が持ち込んだ筒状の爆発物は2本で、うち1本が破裂し、残り1本は現場に残っていた。県警などが構造や殺傷能力の有無を調べる。

 辛坊氏は「今のところ逮捕容疑って、威力業務妨害なんですよ。威力業務妨害って最高で懲役3年なんです。常識で考えたら殺人未遂じゃないの?ってみんな思いますよね?」と、視聴者の疑問を代弁。その上で「今後、殺人未遂になるかどうかは二つ要素がある」と見通した。

 一つは爆発物の殺傷能力だという。辛坊氏は「今日あたりになって出てきたニュースは、現場から数十メートル離れたところで、爆発物だったとみられる筒が中身が抜けた状態で見つかっている」と、報道を引用。パイプ爆弾について「火薬が中で高圧になって、周りの鉄パイプをバラバラに飛ばすことによって、大きな殺傷力になる」と説明した。

 ところが、今回はパイプそのものが破裂していない状態で見つかっているとし、「パイプは破壊されていないんです。飛んでいる状況だから、言えばロケット花火みたいなもん。そうすると、それに殺傷能力があったのか?という話なんですね」とした。さらに「不能犯」という法律用語を持ち出し、「ロケット花火みたいなもので、まったく殺傷能力がないものだとすると、殺人の意思があっても殺人未遂にならない可能性が一つある」と解説した。

 警察の調べに容疑者は黙秘を続けているという。辛坊氏は「私がもしこの容疑者に付いた弁護士なら、まだ一言もしゃべってませんから、容疑者を守る立場の人間としてアドバイスするなら、“でかい音を立てて、脅かしたかっただけだ。選挙演説を妨害したかっただけだ”と言えば、少なくとも威力業務妨害罪にしかならない」と自身の見解を口にした。さらに「爆発物とか、火薬の管理の別の法律に引っかかる可能性はありますが、それだと殺人容疑が成立しない可能性がある」と推測。「今までの報道を総合すると、今回の爆発物にそれほどの殺傷能力があったのか?これが一つ大きなポイント」とした。

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2023年4月17日のニュース