「ピーター・パン」主演・吉柳咲良「集大成という思い」フック船長・小西遼生「一生の思い出になるように」

[ 2022年7月12日 05:30 ]

ポーズを決めるピーター・パン役の吉柳咲良(左)とフック船長役の小西遼生
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 ブロードウェイミュージカル「ピーター・パン」(スポニチ主催)が今年も帰ってくる。東京公演は7月23日~8月2日に東京国際フォーラムホールCで、大阪公演は8月13、14日に梅田芸術劇場で開催される。吉柳咲良(18)は5度目の主演で今回が“ラストフライング”となる。昨年に引き続きフック船長/ダーリング氏の2役を務める小西遼生(40)とともに、作品への思いを明かした。

 熱い気持ちがあふれ出た。13歳から10代目ピーター・パンを演じてきた吉柳は、今年の公演で卒業することが決まった。

 「最後という実感はないけれど、集大成という思い。言葉にすると寂しくなるが、私がやってきたピーター・パンは確実に成長していることを感じてもらいたい。皆さんの思い出に残るように頑張る」と意気込んだ。

 1981年に榊原郁恵が初代を演じ、笹本玲奈や高畑充希らが主演を務め、脈々と受け継がれてきた名作。吉柳は中学1年生だった2017年に主役に抜てきされ、現在、高校3年生の18歳となった。「今年に入って、何となく最後かなとフィーリングで感じていた」と明かし「毎年夏になると、みんなが海や祭りに行っている間、私はずっと空を飛んでいた。私にしかできない青春だと思います」と続けた。

 そして「私が子どものままでいていい場所。この先もピーター・パンを心の中にとどめていきたい」という当たり役とあって「全力で演じたい」と気合十分だ。昨年も髪を30センチカットして臨んだが「前回よりも髪をさらに短くして、カツラがいらないくらい。昨年より男の子に近づいた」と笑った。

 そんな吉柳と2年連続で共演する小西は「子どもたちの声援や拍手からエネルギーをもらっています」と会場に足を運んでくれたことに感謝した。

 「初めての演劇体験がこの作品になる子どもたちも沢山いるだろうし、その大切な瞬間が一生の思い出になるように、本物のネバーランドがあると思ってもらえるように生き生きと演じたい」と力強かった。

 吉柳は観劇することの魅力を「夢がよりリアルになる瞬間がある」と明かす。小西も「見終わった子どもたちがすぐにピーター・パンごっこをしている」と影響力の強さを実感している。

 いよいよ東京公演は今月23日から。「ピーター・パン」の舞台でコンビを組むことも今回でラストとなるだけに、2人は「皆さん、ぜひ会場に来てください!」と声をそろえた。

 ◇吉柳 咲良(きりゅう・さくら) 2004年(平16)4月22日生まれ、栃木県出身。16年ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞し、17年に史上最年少タイの13歳で10代目ピーター・パンに抜てき。今回5度目の挑戦となる。これまで「デスノート THE MUSICAL」、「ここは今から倫理です。」、「スナック キズツキ」と話題作に出演し、今クールはドラマ「未来への10カウント」にレギュラー出演した。血液型B。

 ◇小西 遼生(こにし・りょうせい) 1982年(昭57)2月20日生まれ、東京都出身。特撮ドラマ「牙狼―GARO―」シリーズに主演し話題に。これまでも数々のミュージカル作品に出演する一方、アーティストとしてライブ活動も意欲的に行っている。昨年に引き続きフック船長/ダーリング氏の2役を務める。血液型A。

 【ストーリー】ロンドンに住むダーリング夫妻の子どもたち、ウェンディ、ジョン、マイケルの部屋に、空を飛べる不思議な男の子が“あるもの”を取りに忍び込む。その子の名前はピーター・パン。ピーターは3人の子どもたちを連れ、いつまでも子どもでいられる“ネバーランド”へ飛び立つ。ウェンディはネバーランドで出会った迷子たちの“お母さん”になり、タイガー・リリー率いる森の住人たちとも仲良くなった。ウェンディたちは、みんなと楽しく愉快な時を過ごしながらも、いつしか我が家が恋しくなり、迷子たちも連れてロンドンの家に戻ることにする。

 一方、フック船長率いる海賊たちはウェンディを自分たちの“お母さん”にしようと、捕まえてしまう。それを知ったピーターは、ティンカーベルとともに海賊船へ向かい、リリーたちと協力して、フック船長や海賊たちとの激しい戦いの末、ウェンディを救う。

 いよいよ、ロンドンに帰る時、ピーターとの最後の別れを惜しむウェンディたち。ウェンディは彼にお願いをする。「春の大掃除の季節にはきっと迎えにきてね」と。時が経ち、約束を果たしにピーターがやってくるが…。

 <公演情報>東京公演は7月23日~8月2日まで東京国際フォーラムホールCで開催。チケット料金はドリームシート9000円、S席おとな8500円、こども5500円、A席おとな5000円、こども3000円。また大阪公演は梅田芸術劇場で8月13、14日に開催。チケットは好評発売中。詳細はホリプロチケットセンター(電)03(3490)4949、公式サイトでご確認ください。

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