日活ロマンポルノ50周年企画 松居大悟、白石晃士、金子修介の3監督による新作の主要キャストなど発表

[ 2022年5月31日 21:00 ]

(上段左から)福永朱梨、小宮一葉、花澄、(下段左から)川瀬知佐子、鳥之海凪紗、乙葉あい
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 日活ロマンポルノの50周年記念プロジェクト「ROMAN PORNO NOW」の詳細が5月31日に同社から発表された。松居大悟(36)、白石晃士(48)、金子修介(66)の3監督による新作製作という“予告”が昨年11月20日に出ていたが、今回、各作品のタイトル、公開日、主要キャストの情報が解禁になった。9月16日の第1弾から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで順次全国公開。

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 第1弾は松居監督の「手」で、9月16日に公開。山崎ナオコーラの小説の映画化で、年上男性ばかりと付き合ってきた主人公・さわこの機微を福永朱梨(あかり)が豊かな感性で演じた。

 ▼松居監督コメント
 敬愛する相米慎二監督などが手がけた邦画の歴史あるレーベルに参加できること、光栄に思います。「今までとは違う、新しいロマンポルノを作りたい」という結城未来プロデューサーの熱意と、繊細に紡がれた山崎ナオコーラ先生の原作に胸を打たれ、シンプルにいいチームでいい作品を作ろう、と心掛けました。オーディションで出会った福永朱梨さんの佇(たたず)まいがとにかく素晴らしく、福永さん演じる“さわ子”の感性を追いかけながら連れていってもらいました。誤解を恐れずにいうと、これは、福永朱梨の映画なのでは、と思ってます。楽しみにしてくれたら嬉しいです!

 ▼福永コメント
 「手」に出会った時、他人事とは思えない繋がりを感じました。俳優と一緒にとことん悩んでくれる松居監督と心強い先輩方の胸をお借りし思いっきり飛び込ませて頂きました。私にとって、宝物のような作品です。ご覧いただいた方にも、大切な一本になればと願っています。年齢も性別も関係なく、沢山の方にこの映画に出会って欲しいです。

 第2弾はSM作品に初挑戦した白石監督の「愛してる!」で9月30日に公開が決まった。SMプレイで身も心も抗えないほどの快感に目覚めていく主人公・ミサを川瀬知佐子が熱演。ミサをSMの世界に導いていく女王様・カノン役に鳥之海凪紗(とりうみ・なぎさ)、ミサのライバルでもあるユメカ役に乙葉あいが抜てきされた。SMを通して知られざる自分の本性があらわになり、解放されていくアイドルをポップに描く。

 ▼白石監督コメント
 私のロマンポルノは、未来を見ている映画です。オーディションで出会った川瀬知佐子さん、鳥之海凪紗さん、乙葉あいさんの3人が、それぞれの人生の未来に向けて、大切なものをさらけ出して全力で演技してくれたことに感謝し、この映画を3人に捧げます。ロマンという言葉にある希望のニュアンスに沿い、歴代ロマンポルノ幸福度ナンバーワンを目指してこの映画を作りました。どうぞお楽しみに。

 ▼川瀬コメント
 記念すべき日活ロマンポルノ50周年作品に携われたことを誇りに思います! 私自身と、演じたミサという役は共に不器用な人間ですが、その不器用な奴が発する、特別な熱量をこの作品に込められたんじゃないかなと勝手に思っています。この作品を通してミサと出会えてよかったです。劇場で是非お会いしましょう!

 ▼鳥之海コメント
 役作りが難しいキャラクターでしたが監督やスタッフさんと話し合ったり、監修の方にたくさんアドバイスをもらって挑みました。同年代のキャストさんたちと一緒に撮影出来て楽しかったです。皆の思いが詰まった素敵な青春映画に仕上がったと思います。

 ▼乙葉コメント
 オーディションから撮影までの間、不安で押し潰されそうになりながらも、なんとか周りの方々に支えられて撮り切ることができました。私にとって、初めての挑戦が詰まった作品です。とても貴重な経験をさせて頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。たくさんのお客様に届けて、スクリーンで楽しんでもらいたいです。

 トリを務める第3弾は金子監督の「百合の雨音」で、10月14日公開。ロマンポルノ作品では「OL百合族19歳」(84年)以来、38年ぶりに女性同士の恋愛模様を描いた。過去のトラウマから恋愛に臆病になっている主人公・葉月を小宮一葉(かずは)、憧れの上司・栞を花澄(かずみ)が演じた。

 ▼金子監督コメント
 考えたのは「愛の行為で女性は如何(いか)に輝くのか?」という観点で、美しくも切ない愛する時の姿を「心の解放」として撮りたかった。小宮一葉さんは自分自身に驚きながらもデリケートに、花澄さんは全てを思い切りさらけだしてスリリングに演じた。大人の女性同士の熟したエロティシズムを描く親密シーンでは、インティマシーコーディネーターを交えて演技環境を整え、歓び華開いた女優さんたちに感謝感激!

 ▼小宮コメント
 1人の俳優として、そして女性として、この作品を広く観ていただける女性の映画にしたいと思い、金子監督の胸をお借りして、その為に力を尽くさせて頂きました。演じている最中は役として悲しみやつらさの中にも居ましたが、出来上がった作品は、温かみやおかしみのある、金子監督らしい人間讃歌になっていると感じました。

 ▼花澄コメント
 この令和に生きていて、ロマンポルノという舟が自分の前に現れるとは想像もしていませんでした。心技体、今のわたしが持っているものは全てこの作品に込めたつもりです。金子監督をはじめ、すべてのステキな巡り合わせに感謝し、この作品が、消費とは別の、新しい女性の姿として受け入れられることを願っています。

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2022年5月31日のニュース