ロシア政治専門家　人道回廊は“ウクライナ分断”が狙い「身の安全が保障されているのか、全く見えない」

東京・汐留の日本テレビ社屋
Photo By スポニチ

　ロシア政治を専門とする筑波大・中村逸郎教授が8日、日本テレビ系「情報ライブミヤネ屋」（月～金曜1・55）に生出演。ロシアが実施を表明したウクライナの人道回廊についてコメントした。

　人道回廊とは戦闘地域の民間人を安全に避難させるルートのこと。ロシア国防省は7日、人道回廊の設置を発表したが、避難先にロシアやベラルーシを指定しているため、ウクライナからは「受け入れられない」と反発の声が上がっている。

　中村教授は「人道回廊と言ったって、その先にどんな生活、どれほど身の安全が保障されているのか、そのあたりが全く見えないんですね」とキッパリ。「ですから、実際に人道回廊を作っても、実は誰も使わないということを前提とした話なのかと思っています」と解説した。

　さらに、「こういうふうにロシアに行く人、ポーランドに行く人ということで、ウクライナは誰が住むのか。最終的には誰も住まないことになってしまうんじゃないのか。つまりそういう意味でウクライナの人たちを西と東に分断しようというのが人道回廊の目的じゃないかというふうに考えています」と推察した。