藤井新王将誕生!最年少で史上4人目5冠獲得「実力を考えると出来すぎ」 王将戦で渡辺王将に4連勝

[ 2022年2月12日 18:23 ]

<王将戦第4局第2日>12日午後6時11分、熟考する渡辺王将(左)と藤井竜王(撮影・西尾 大助、会津 智海)
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 将棋の第71期ALSOK杯王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社ほか主催)第4局は11・12の両日、東京都立川市の「SORANO HOTEL」で指され、挑戦者の藤井聡太竜王(19=王位、叡王、棋聖の4冠)が渡辺明王将(37=名人、棋王の3冠)に114手で勝利し、シリーズ4連勝で最年少王将&5冠が誕生した。 動画・王将戦第4局封じ手開封の様子  棋譜速報

 挑戦者の藤井竜王が、絶対王者・渡辺王将を相手に完全勝利を飾った。第4局で先手番を持つ王将は、得意の矢倉戦法に命運を託した。対局1日目の午前中は互いにハイスピードで指し手を進めたが、午後からは一転、深い読みあい合戦に突入した。2日目の昼食休憩後、藤井竜王が84手目に3九角成と角を成り込み馬を作ることに成功。一気に激戦へ流れこむと挑戦者・藤井竜王が潮流をつかみ、リードを拡大した。王将は101手目に9五角と一見盲点とも言える手を繰り出すも、逆転には及ばず。王将位は挑戦者の手に渡ることになった。

 この勝利によって中村修九段が保持する23歳王将の年少記録を4歳更新した。新王将の誕生は第64期の郷田真隆九段以来、歴代16人目。さらに羽生善治九段が保持する5冠の年少記録を3歳更新して大山康晴15世名人、中原誠16世名人とともに史上4人目の栄誉を達成した。

 ▽藤井聡太竜王の話 忙しい展開になってしまっていて、どう指せば良いかわからなかった。封じ手のあたりは自信がなかった。形勢判断を出来ていない場面が多かったと思います。(4連勝で初の王将位獲得については)今、終わったばかりなので、まだ実感がないところはありますけど、長い将棋を指せて勉強になることが多かったので、今後に活かしていきたい。(最年少王将については)まったく意識はしていなかったのですけど、王将はとても歴史のあるタイトルですので、獲ることができてうれしく思います。(5冠となったことについては)自分の実力を考えると、ここまでは出来すぎだなと思います。今後、それに見合う実力をつけていければと思います。

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