藤井聡太2冠「早い段階でミスが出た」 史上最年少3冠ひとまずお預けも叡王戦最終局での実現へ意欲

[ 2021年8月22日 20:25 ]

名古屋市の名古屋東急ホテルで行われた将棋の第6期叡王戦五番勝負の第4局。豊島将之叡王=竜王と2冠=に敗れた挑戦者の藤井聡太2冠=王位と棋聖=(提供・日本将棋連盟)
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 22日に名古屋市の名古屋東急ホテルで行われた第6期叡王戦5番勝負第4局で、豊島将之叡王(31)=竜王と2冠=に敗れ、2勝2敗のタイに追いつかれた藤井聡太2冠(19)=王位、棋聖=は終局後、うなだれた。

 「本局は完敗。早い段階でミスが出て、勝負どころをつくれなかった」。多少の形勢の揺れはあっても終始、流れは引き寄せられなかったとの認識だった。

 勝てば豊島から叡王を奪取し、3冠だった。19歳1カ月での3冠は羽生善治九段(50)が1993年に樹立した最年少記録22歳3カ月を28年ぶりに更新する。10代での3年2カ月は大幅な更新と言え、当面のラストチャンスとなる第5局に「精いっぱい戦って勝負どころをつくれるように指せたら」と巻き返しを誓った。

 6月29日、名古屋能楽堂で開幕した豊島との「夏の12番勝負」。王位戦第1局は豊島に先勝を許したが、藤井はデビュー以来最長、1時間41分の持ち時間を残して投了した。そして今局の「完敗」。藤井は瀬戸市で、豊島は一宮市出身。躍進する藤井の壁となって、同郷の先輩が立ちはだかっている。

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