五輪閉会式視聴率 歴代3位の46・7%、意外!?「退屈」評価も背景に選手の活躍

[ 2021年8月11日 05:30 ]

<東京五輪閉会式>フィナーレでスタジアムのビジョンに「ARIGATO」の文字が浮かび上がる(撮影・小海途 良幹)
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 東京五輪の閉会式を生中継したNHK総合の番組の平均世帯視聴率が関東地区で46・7%だったことが10日、ビデオリサーチの調査(速報値)で分かった。

 過去の夏季五輪の閉会式では、1964年の東京大会の63・2%、72年のミュンヘン大会の46・9%(いずれもNHK総合)に次ぐ歴代3位。史上初の無観客開催など異例ずくめの17日間の終演を多くの国民が自宅のテレビから見守った。

 瞬間最高は午後8時46分の49・8%。東京スカパラダイスオーケストラらがパフォーマンスをしている場面だった。ビデオリサーチは、閉会式を同局で1分以上リアルタイム視聴していた人数も集計。台風9号のニュースを挟んで前半を約4699万人、後半を約4049万人が視聴したことも判明した。

 直前まで開催に賛否が分かれた大会。それでもフィナーレを多くの人が視聴したことについて、テレビ文化に詳しい同志社女子大学学芸学部メディア創造学科の影山貴彦教授は「選手の活躍が何にも増して大きい。開催に反対した人たちも選手たちに拍手を送りたい気持ちがあった」と分析する。見どころとしては、東京スカパラダイスオーケストラの演奏や宝塚歌劇団の国歌斉唱、東京音頭の披露、大竹しのぶ(64)が宮沢賢治作詞作曲の「星めぐりの歌」を歌唱するシーンなどがあった。

 一方「代々木公園の休日を思い思いに過ごす」というコンセプトのもと、IOCのトーマス・バッハ会長による7分強のロングスピーチ中、公園に見立てた芝生に寝転んだり、帰宅してしまう外国人選手も見られた。テレビ視聴者からも「退屈だ」などの意見が見られた。それでも歴代3位の視聴率。影山氏は「連続ドラマで例えると、最終回直前まで面白い展開なら、最終回はどんなにつまらなくても高視聴率になる。それと同じ現象が見られた」と解説。高視聴率の背景には選手の活躍があった。

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2021年8月11日のニュース