浜口竜介監督 カンヌ“4冠”「ドライブ・マイ・カー」で日本作品初脚本賞

[ 2021年7月19日 05:30 ]

第74回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した浜口竜介監督(ロイター)

 フランスで開催されていた第74回カンヌ国際映画祭の授賞式が17日(日本時間18日)に行われ、コンペティション部門で浜口竜介監督(42)の「ドライブ・マイ・カー」が脚本賞に輝いた。日本映画の同賞受賞は初の快挙。大江崇允氏(40)と共同で執筆した浜口監督は「この物語を与えてくれた原作者の村上春樹さんにお礼を申し上げたい」と喜びをかみしめた。

 同作は、村上氏の同名短編小説が原作ということもあり、当初から注目を集めていた。公式上映後は現地の映画各誌で絶賛が相次ぎ、スクリーン・インターナショナル誌の星取表では、4点満点中3・5点と19年のパルムドール(最高賞)の「パラサイト 半地下の家族」以来となる断トツの評価を得ていた。

 最高賞こそ逃したが、外部団体が選ぶ国際批評家連盟賞、エキュメニカル賞、AFCAE賞も受賞し“4冠”を達成。浜口監督は、昨年9月のベネチア国際映画祭で監督賞(黒沢清氏)を受賞した「スパイの妻」の脚本を共同で執筆、今年3月のベルリン国際映画祭では監督作「偶然と想像」が審査員大賞(銀熊賞)を獲得し、1年で世界三大映画祭を席巻する偉業。受賞のスピーチでは、村上氏への感謝とともに「役者の皆さんが素晴らしい表現をしてくれた。海の向こうにいる役者、スタッフに大きな拍手を送ってください」と笑顔で話した。「ドライブ…」は8月20日に日本公開となる。

 ≪主演の西島秀俊も祝福≫主人公の舞台俳優兼演出家を演じた西島秀俊(50)は「人は絶望から再生することができるという答えを示したこの作品が、世界の人々の共感を呼んだのは素晴らしいこと。監督の、人への深い洞察と愛情の力です」と祝福。公式上映に立ち会ったヒロインの三浦透子(24)も「皆さんと仕事ができたこと、カンヌで上映できたことなど十分にうれしいことばかりですが、賞という形で評価を頂けることは本当にありがたい」と喜んだ。

 ◇浜口 竜介(はまぐち・りゅうすけ)1978年(昭53)12月16日生まれ、川崎市出身の42歳。東大文学部卒。助監督などを経て東京芸大大学院映像研究科に入学。15年に演技経験のない女性4人を主演に起用した「ハッピーアワー」が第68回ロカルノ国際映画祭で最優秀女優賞。18年に東出昌大(33)が主演した「寝ても覚めても」で商業映画デビュー。カンヌのコンペ部門に正式出品された。

 ▽ドライブ・マイ・カー 村上氏の短編小説集「女のいない男たち」に収録の小説を、浜口監督が脚色し映画化。妻を亡くした舞台俳優兼演出家(西島秀俊)が演劇祭のため訪れた広島で、専属運転手に任命された女性(三浦透子)と出会い、自身の悲しみを見つめ直す姿を描く。キャストは日本のほか韓国、台湾、フィリピンなど多国籍。東京や広島、北海道などで撮影された。上映時間は2時間59分。

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