藤井棋聖 初防衛に“一人前”実感、九段昇段は意識せずも「光栄なこと」

[ 2021年7月3日 19:50 ]

対局に臨む藤井聡太棋聖(左)と渡辺明三冠
Photo By 代表撮影

 将棋の藤井聡太棋聖(18)=王位との2冠=は3日、静岡県沼津市の沼津御用邸東附属第1学問所で指された第92期棋聖戦5番勝負第3局で渡辺明王将(37)を下し、シリーズ3勝0敗で防衛を決めた。

 最年少タイトル防衛、そして最年少での九段昇段を決めた藤井棋聖は「自分として防衛戦とは思わず、何とかぶつかっていくという気持ちで指すことができたのかなと。苦しい場面もあったので そのあたりは課題」とし「防衛戦ということは意識していなかったんですけど、ただタイトルを防衛して一人前という言葉が将棋界にはあるので、防衛という結果を出せたのはよかった」とうなずき、九段昇段についても「段位は本当に全く意識はしていなかったですけど、九段と言うのは最高位なので光栄なことかな」と語った。

 18歳11カ月でのタイトル防衛は屋敷伸之九段(49)の持つ19歳0カ月を更新する最年少記録。同時にタイトル獲得通算3期で九段に昇段し、こちらの最年少記録(渡辺=21歳7カ月)も大幅に更新した。

 一方、タイトル戦39度目の登場で初のストレート敗退となった渡辺は「フルセットだろうがどう負けは負け。スコアは関係ない」としながらも「まあいろいろあったんですけど、終盤はなんかわからなかったですね」と言葉を絞り出し、終盤一時好形勢になりながら押し切られた展開に「具体的に手がなかったんでね~。誘われて飛車を切ってしまった感じになっちゃったかな」と悔やんだ。

続きを表示

この記事のフォト

2021年7月3日のニュース