若狭勝氏 特捜部、安倍前首相を不起訴処分にする方向に「秘書の壁」「非常に大きな高い壁」

[ 2020年12月23日 12:44 ]

若狭勝弁護士
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 元東京地検特捜部副部長で衆院議員の経験もある若狭勝弁護士(63)が23日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」前日に主催した夕食会の費用補てん問題で、東京地検特捜部の21日の事情聴取に対し、安倍氏が補てんを「知らなかった」と説明したとみられることについて言及した。

 特捜部は、不正への関与の程度は低いとして、近く不起訴処分にする方向で上級庁と調整に入った。後援会の政治資金収支報告書に夕食会の収支が記載されておらず、政治資金規正法違反(不記載)の罪で後援会代表の公設第1秘書を略式起訴し、年内に捜査を終結させる見通し。立憲民主など野党4党の国対委員長は23日に国会内で会談し、特捜部から事情聴取を受けた安倍前首相の衆参両院予算委員会での証人喚問を引き続き与党側に求める方針で一致。鶏卵生産業者元代表からの現金受領疑惑が浮上し衆院議員を辞職した吉川貴盛元農相についても、国会での説明を求めていくことを確認した。

 若狭氏は、「実態としては安倍さんは今回の一連の補てん問題を知っていたとみるのが普通」とした上で「特捜部もそういう見方を見ているとは思うんですが、ただ秘書が“自分がすべてやった。安倍さんは知らない”と言うふうに言い切ってしまうと、そこに秘書の壁という非常に大きな高い壁ができてしまう。そこを乗り越えて安倍さんを起訴する、刑事責任を追及するっていうのは証拠的には難しいという判断にならざるを得ないと思う」と自身の見解を述べた。

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2020年12月23日のニュース