三谷幸喜×アガサ・クリスティー3年ぶり第3弾は「死との約束」来年放送!野村萬斎&鈴木京香が初共演

[ 2020年12月15日 06:00 ]

三谷幸喜×アガサ・クリスティー第3弾「死との約束」の来年放送が決定。野村萬斎と鈴木京香は初共演(C)フジテレビ
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 脚本家・演出家の三谷幸喜氏(59)が、名探偵エルキュール・ポアロを生んだミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作を脚色するフジテレビのスペシャルドラマのシリーズ第3弾が来年、3年ぶりに放送されることが決定した。三谷氏が「ポワロもので、僕が一番好きな作品」と語る隠れた名作「死との約束」で、前2作に引き続き、狂言師の野村萬斎(54)が主演。女優の鈴木京香(52)と初共演を果たす。クリスティーが1938年に発表した長編小説「死との約束」の映像化は日本初となる。

 2015年1月「オリエント急行殺人事件」(2夜連続)、18年4月「黒井戸殺し」に続く第3弾。萬斎は名探偵・勝呂武尊(すぐろ・たける)を演じる。「死との約束」は「死海殺人事件」のタイトルで1988年にアメリカで映画化(監督マイケル・ウィナー)もされているが、日本における映像化は初。旅行中にエルサレムを訪れたポアロが殺人事件の謎に迫る原作の舞台を“巡礼の道”として世界遺産にも登録されている熊野古道に、時代設定を昭和30年代に置き換え、三谷氏が脚本を執筆した。

 勝呂が旅行先で出会う婦人代議士・上杉穂波を鈴木、医師・沙羅絹子を比嘉愛未(34)税理士・十文字幸太を我が家・坪倉由幸(43)穂波に随行する編集者・飛鳥ハナを長野里美(59)勝呂に捜査を依頼する警察署長・川張大作を阿南健治(58)が演じる。既にクランクイン。演出は「世にも奇妙な物語」シリーズや「リーガルハイ」シリーズ、「マルモのおきて」などの城宝秀則氏が務める。

 ▼三谷幸喜氏 「死との約束」はアガサ・クリスティーの隠れた傑作です。ポワロもので、僕が一番好きな作品です。事件が起こるまでのワクワク感。真相が明らかになっていくドキドキ感。そしてラストのあまりに意外な犯人。今回も原作のテイストを損なわないように脚色しました。キャスティングも完璧です。極上のミステリーを堪能あれ!

 ▼野村萬斎 今回はトリックが前作とは全く違っていて、ある意味、ご覧の皆さんが“裏切られる展開”かもしれません。そして、勝呂がシリーズを追うごと、人間味を増してきている気がしています。三谷さんは既に「黒井戸殺し」を撮影している頃から今作の構想がおありだったようで『次回は勝呂が淡い恋をする…』おっしゃっていたんです。その通り、今回は女性に囲まれている!という、とても華やいだ心地がしております(笑)。毎回、謎解きでは長いシーン、長いセリフがありますが、監督からも『3年に一度の苦行をしてください』と言われています(笑)。もちろん、そこが見せ場ですが、僕にとっては一番大変なところでもあります。でも、その分、視聴者の皆さまには存分に楽しんでいただけると思っています。熊野古道という日本有数のパワースポットが舞台になっているところも今回の見どころのひとつです。コロナ禍で家にいる時間も多い昨今ですが、このドラマで皆さんご一緒に熊野を旅しながら楽しんでいただければと願っています。

 ▼鈴木京香 「オリエント急行殺人事件」「黒井戸殺し」も見ていましたから、今回のお話はすごくうれしかったです。しかも、名探偵・勝呂のかつての知り合いだった女性という役。台本が待ち遠しかったです。映画「死海殺人事件」も見たのですが、エキゾチックな舞台を日本に置き換えても違和感なく、より一層面白い。三谷さんの脚本の素晴らしいところだなと思いました。そして、政治家は一度やってみたかった役でもあります。昭和30年代の女性政治家は、きっと当時では珍しく、目立つ存在だったと思うので、その役を演じられるのはとても光栄なことです。萬斎さんはさすが動きがきれいで、セリフ回しにも品格がある、とてもチャーミングな方。三谷さんが『ポワロに並ぶ日本の名探偵を作りたい』と“勝呂を萬斎さんに”とおっしゃるのが分かるような気がします。

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