【藤井2冠に聞く】「対局の時に海鮮丼は好手」師匠とは「お互い高め合っていきたい」

[ 2020年8月21日 05:30 ]

第61期王位戦第4局2日目 ( 2020年8月20日    福岡市大濠公園能楽堂 )

<王位戦第4局>喜びを語る藤井新王位(撮影・岡田 丈靖)
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 【藤井2冠に聞く】

 ――2つのタイトル戦を並行で戦った20年夏はどうだった?

 「自分にとって初めてのことが多く盤外、盤上どちらでも得がたい経験ができた」

 ――対局以外で楽しめたことは?

 「移動や地元の食べ物をいただくのは楽しみにしていた」

 ――特に印象に残っているのは?

 「第1局の愛知県豊橋市で食べた三河の海鮮丼がとてもおいしかった。対局の時に海鮮丼は好手なのかなと思いました」

 ――7番勝負を振り返って。

 「持ち時間8時間、2日制が初めてだったが、一手一手を自分の中で考えて指せた」

 ――木村前王位の印象は?

 「攻守ともに力強い手が多かった。こちらの読みにない好手を指される場面が多く、勉強になった」

 ――師匠の杉本八段の段位に追いついた感想は?

 「順位戦と竜王戦で同じクラスにいる。お互い高め合っていきたい」

 ――好調の要因は?

 「新型コロナウイルスの影響で2カ月弱、対局がない期間があった。その中で普段以上にじっくりと将棋に取り組むことができた」

 ――棋聖戦、王位戦を同時に戦うやりづらさは?

 「棋聖戦で渡辺先生、王位戦で木村先生ということで、棋風の違うお二人。自分としては1局ごとに新たな発見があった」

 ――東海地方に早くも2つめのタイトルを持ち帰った気持ちは?

 「ずっと応援してくださる地元の方にまた一つ良い報告ができる」

 ――藤井2冠を目指す子供たちが増える。どうしたら強くなれるか。

 「将棋は1局指すごとに新しい発見がある。新しい可能性を追求して楽しんで指してほしい。そして、負けた時に悔しいと思う気持ちも大切。それを次の対局につなげてください」

 ――高校生活最後の夏が終わる。宿題などは完璧?

 「対局のペースが多く、あまり学校に通えていない。棋聖戦と王位戦が終わり、ひと息ついたので改めてそちら(学業)も考えたい」

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2020年8月21日のニュース