「泣き歌の貴公子」林部智史 コロナ禍でアルバム発売へ「形あるものを大事にしたい」

[ 2020年5月23日 05:30 ]

コロナ禍でアルバムの発売を決定!林部智史と癒しのおうち時間を過ごそう。
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 「泣き歌の貴公子」と呼ばれる歌手の林部智史(32)が7月29日にアルバム「2(セカンド)」を発売することを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大で多くのアーティストがCD発売を延期する中で「形あるCDでファンの皆さんとの気持ちをつなぎたい」と決断。コロナ禍でCDにこだわる理由をリモート取材で聞いた。

 タイトル通り、自身2作目のアルバム。今月下旬に発売予定だったが、外出自粛要請を受けて制作を中断、発売を延期した。東京の緊急事態宣言は早ければ25日にも解除される。アルバムは一番時間を要するレコーディングを全て済ませていたため、他の作業は2カ月後なら終わるだろうと計算して発売日を決めた。

 「これからいろんなものが再開するでしょうが、コンサートがいつできるかは見通しがつかない。だからこそ今回のアルバムだと思っています。まずはこのCDをおうちでコンサートを見る感じで楽しんでいただければ」

 ファンと直接交流できるコンサートやイベントは開催できない現状で、多くのアーティストが「宣伝活動ができない」とCD発売を延期している中、林部はCDにこだわった。

 「アーティストの多くは新曲をたくさん入れたアルバムを発売した後にコンサートで歌う。でも僕は、コンサートで歌ってきた新曲をアルバムという形に残している。逆なんです。なので、できるだけ早く届けたい」

 今作は、収録する13曲のうち11曲がコンサートで歌ってきた未発売の新曲。「コンサート・アーティスト」を自称する林部はまずコンサートで新曲を初披露し、公演を重ねるたびに歌い方や歌詞を変え、歌を進化させている。ファンにとってはその過程も楽しみで、CDという形で手に入れることを待ち望む。林部は配信リリースもしているが、売り上げは9割以上がCDだ。

 ファン層は中高年の女性が中心。コロナ禍で林部はYouTubeチャンネルを開設したが、視聴回数が伸び悩んだこともCDへの思いを強くさせた。

 「YouTubeがいくら広まったとはいえ、視聴できていない人もたくさんいる。お客さんの世代もあるし、なるべく形あるものを大事にしたいと思いました」。一方で、外出を避けるためCDを店頭ではなく通販で買う人が増えることも予測し、通販サイトでの販売に購入者特典を増やすという。

 「ずっと家にいますが充実しています。作詞作曲をしたり、未発表の企画に取りかかっていたり。コロナ禍の方が忙しいぐらいです」。ファンの前で歌う日が来るまで、充電の日々。自宅で進化した貴公子と会える日が楽しみだ。

 《実は野菜ソムリエ資格持ってます!夏バテ防止には特製キーマカレーを》野菜ソムリエの資格を持っている林部は、これからの時季にぴったりな夏バテ防止の一品を披露した。なすやピーマン、ズッキーニなどの夏野菜をふんだんに使った特製キーマカレーだ。「夏野菜というのは基本的に体を冷やすものが多いので、夏バテ防止になると思います。このカレーは水は入れず、野菜から出た水分だけで作っているので甘くておいしいんですよ」。材料は3種類の野菜のほか、パプリカ、玉ねぎ、トマトに豚ひき肉。「スーパーで売っているものでできますので、ぜひ作ってみてください」と呼び掛けた。

 ◆林部 智史(はやしべ・さとし)1988年(昭63)5月7日生まれ、山形県出身の32歳。15、16年にテレビ東京「THEカラオケ★バトル」で2年連続の年間王者に。16年に「あいたい」でデビュー。17年にはテレビ朝日ドラマ「トットちゃん!」に坂本九さん役で出演し俳優デビュー。18年に初アルバム「1(ファースト)」を発売した。

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