「クイーン」が医療従事者への応援歌をデジタルで配信　原曲は「伝説のチャンピオン」

クイーンのブライアン・メイとボーカルのアダム・ランバート（AP）
Photo By ＡＰ

　伝説のロックバンド「クイーン」のギタリスト、ブライアン・メイ（72）とドラマーのロジャー・テイラー（70）、さらに2012年から活動に加わっているボーカルのアダム・ランバート（38）が、1977年に大ヒットした「We　Are　The　Champions（伝説のチャンピオン）」の新バージョン「You　Are　The　Champions（ユー・アー・ザ・チャンピオンズ）」を録音。1日にデジタルで世界に配信することになった。

　歌詞の「We」の部分を「You」に代えて歌っており、新型コロナウイルスの感染者に対応している医療従事者に捧げる“応援歌”となっている。収益はすべて世界保健機構（WHO）の「感染症連帯対応基金（COVID―19　Solidarity　Response　Fund）」に寄付。AP通信によれば、メイは今週になって親友の1人を新型コロナウイルスの感染で亡くしており、テイラーは娘のローリーさんがロンドンの病院で医師を務めていることもあって、世界を代表するロックバンドの重鎮2人が過酷な戦いを続けている医療従事者への支援を目に見える形でスタートさせた。

　メイは「もう僕らには金も名誉もいらない。持っているものを最善の形にして何かをすることが必要なんだ」と語り、テイラーはローリーさんから「ビデオメールで自主隔離についてアドバイスを受けたよ」とコメント。この“新曲”はメイが自身のインスタグラム・アカウントで展開している“マイクロ・コンサート（MicroCon）”と題した配信シリーズの中で「遠隔セッション」を行い、中盤の歌詞を「“You”　Are　The　Champions（“君たち”こそがチャンピオン）」に替えて歌ったことがきっかけとなった。その後「デジタルで配信してほしい」というリクエストが続出。それに応える形でストリーミングとダウンロードでの配信にこぎつけた。なおボーカルのランバートは米ロサンゼルスの自宅から録音に参加している。