越前屋俵太「17年ぶり」テレビ本格復帰ヘ 「ナイトスクープ」初代探偵、姿を消した理由は…

[ 2020年3月13日 05:00 ]

ABCテレビ「キャスト」の金曜レギュラーでテレビ復帰する越前屋俵太
Photo By スポニチ

 タレントで大学教授の越前屋俵太(58)が4月からテレビに本格復帰することが分かった。4月からABCテレビの夕方のニュース・情報番組「キャスト」(月~金曜後3・50)の金曜レギュラーコメンテーターとして出演する。

 「03年以来やから、17年ぶりかなあ。緊張しました」と第一声。6日の「キャスト」に青木理氏(53)の代役として、越前屋俵太がテレビ画面に登場した。テレビの生出演は17年ぶりのこと。かつて知られていたバンカラ風の着物姿でも、奇抜な服装でもない。ただ、よく見てみると自己主張はたっぷり。「気付きました?ジャケット、裏返しだったんですよ。世の中、表もあれば裏もあるって」。“俵太節”は健在だった。

 関大生時代に製作会社のADとしてアルバイト。そこで出演者、演出者、企画者としての才能を見出された。「他と違う、唯一無二の存在でありたい」。その思いが支持され、反響も大きかった。1988年、ABCテレビの人気バラエティー番組「探偵!ナイトスクープ」(金曜後11・17)の初代探偵としてお茶の間の人気者に。その奇抜な言動、企画力でテレビ、ラジオに引っ張りだこ。だが、2003年に突然、テレビ画面から姿を消した。京都の山奥で「毎日、たき火を見てボーッとしていた」とひっそり山ごもり。「テレビ、メディアはもういいや、と思ったから」が表舞台から姿を消した理由だった。

 5年間の隠遁生活で蓄えが底をついた08年頃、知人から誘われて大学で教鞭をとることに。「理論があるわけでもない。現場で実践してきたことをただ、伝えただけ」と自身のテレビ出演、製作での経験を例に挙げ、人生経験を語るユニークな授業を実施。評判が評判を呼び関西大、京都造形大、和歌山大、兵庫県立大で客員教授、非常勤講師を務めた。今年4月からは高知大、京都外大も加わる。

 17年からABCラジオ「武田和歌子のぴたっと。」(月~金曜後3・00)の月曜レギュラーで表舞台に戻った。「やるつもりはなかった。でも、頼まれたんで」と断れず。常々、教え子たちには「自分のできないと思うことをやるべき。失敗することが大事」とチャレンジ精神の大切さを口にしてきただけに、断る理由がなかった。

 激戦区の在阪夕方ニュース・情報番組枠。同番組担当の西尾理志プロデューサーは起用理由について「誰かを新しく迎えるなら、番組のカンフル剤となれるこういう方と思ってお願いした。かつての“越前屋俵太”ではなく、今の俵太さんに興味があったから」と説明した。何度もミーティングを重ねて出演までこぎ着けた。「こういう切り口で作ればとか、皆で一緒に番組を作れれば。えっ、そんなニュースあるんかというモノになれば」と越前屋俵太。テレビ完全復帰で、“俵太ワールド”を新たに展開させたい。

 ◆越前屋 俵太(えちぜんや・ひょうた)1961年12月29日、京都市出身の58歳。大谷高―関大卒。大学在学中にテレビ制作会社のADのアルバイト。そこで演出、出演したコーナーが認められる。ABCの人気番組「探偵!ナイトスクープ」(金曜後11・17)の立ち上げから初代探偵として、また企画者として番組に関わった。03年以降は芸能活動を休止して5年間、山ごもり。その後は関大、京都造形芸大など大学で教鞭を執る。17年にラジオで復帰。

続きを表示

2020年3月13日のニュース