松下奈緒 8年ぶり朝ドラで「真逆」な役 昭和の空気大切に「女性らしさ、ほがらかさを」

[ 2018年10月10日 08:15 ]

ヒロインの姉を演じる松下奈緒(撮影・小海途 良幹)
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 【NHK『まんぷく』スタート この人のここに注目(6)】クランクインして約半年。次から次に進むシーンの撮影に追われているうちに一日が過ぎていく。松下奈緒(33)は「この慌ただしさが懐かしい。あの時も撮影に追われながらワンシーン、ワンシーンを大事にやっていたなと思い出しました」と目を細めた。

 ヒロインを務めた「ゲゲゲの女房」(2010年)以来の連続テレビ小説。ヒロイン福子(安藤サクラ)を長姉・咲(内田有紀)と支える次姉・克子を演じる。売れない画家(要潤)と結婚し生活は楽ではないものの、4人の子供に恵まれている役だ。

 「ゲゲゲの女房」で演じたのが、漫画家の夫を支え極貧の生活を乗り越えていくヒロイン。「どこかで聞いたことがある役だな、今回は漫画家じゃないんだと思いました」といたずらっぽく笑う。

 これまでに何度も演じてきた“糟糠(そうこう)の妻”。ただ、克子は言いにくいことでもハッキリと言うサバサバとした性格。「そんなこと言うたって、お母さん!」と母親の鈴(松坂慶子)に言い返す場面もある。「お母さんの味方をするのが、今まで私が演じてきた奥さん。そういう意味では真逆を行きますね」

 関西弁で演技するのも初めて。兵庫県川西市出身だが上京後は使う機会が少なくなっていたため、感覚を取り戻すまで苦労した。「英語みたいに頭の中で変換しないと出てこなかった。考えながら話してしまっていたので、今は普段から関西弁で話すようにしています」

 しっかり者を演じる上で心掛けているのは「強くなり過ぎないこと」。関西弁にも気を付けている。「きつくならないように。誰かを思う気持ちを大切にすると、きつい関西弁で責めるのは違うかなと思って」。大切にしたいのは、人と人のつながりが濃かった昭和という時代の空気。「女性らしさ、ほがらかさを残したい。克子さんは気が強いのではなく、しっかりと自分を持っている女性。自分の意見を持っている部分と、優しさや母性を感じさせる部分のメリハリを出したい」。8年ぶりに帰ってきた朝ドラで、また新たな一面を見せてくれそうだ。

 ◆松下 奈緒(まつした・なお)1985年(昭60)2月8日生まれ、兵庫県出身の33歳。04年、日本テレビのドラマ「仔犬のワルツ」で女優デビュー。主な主演映画は「砂時計」「未来予想図〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜」。07年の映画「ピアノの森」の主題歌「Moonshine〜月あかり」で歌手デビュー。音楽家としても活躍している。

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