中山美穂「本番中に泣いた」5年ぶり主演作「蝶の眠り」釜山で初上映

[ 2017年10月15日 05:30 ]

「蝶の眠り」で共演した韓国俳優キム・ジェウクとレッドカーペットを歩く中山美穂
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 女優中山美穂(47)が14日、韓国で開催中の「第22回釜山国際映画祭」で行われた日韓合作の主演映画「蝶の眠り」(監督チョン・ジェウン、来年5月に日韓同時公開)のワールドプレミアに参加した。日韓の男女が繰り広げる純愛物語が、ヒットに向けて走り出した。

 ガラプレゼンテーション部門での初上映。初めて釜山を訪れた中山は、韓国語を交えて舞台あいさつした。「華やかな映画祭で初めて上映できて光栄です」。満席の劇場の約800人の観客は指笛や拍手で歓迎。記者会見にも報道陣約100人が集まるなど、注目度の高さを示していた。

 5年ぶりの主演作。アルツハイマーで記憶を失っていく52歳の作家・涼子を演じた。キム・ジェウク(34)が演じる韓国人留学生と引かれ合うも、次第に症状は進んでいく。「ラストシーンは本番中に泣いちゃいました。でも、感情がないのだから泣くなって言われて。こんなに涙をこらえたのは初めてでした」と振り返った。

 韓国で中山は絶大な人気を誇る。その理由が主演作「Love Letter」(95年公開)にある。間違えて送った恋文から始まるラブストーリーで、韓国では99年に公開され大ヒット。雪の中で中山が叫んだ「お元気ですか?」というセリフが流行した。「史上No・1日本映画」と評され、今でも冬になると映画館で特別上映される。今作のチョン監督も「美しく悲しいラブストーリーを日本人女優で撮ると考えた時、中山さんしか思い浮かばなかった」と明かした。

 中山は「作品の力だと思う」と控えめだが、映画が持つ力を再確認する機会になった。「蝶の眠り」も涙を誘うラブストーリー。初めて実年齢より年上の役に挑戦し、これまでなかったような感情を激しくぶつける演技も見せている。新たな道へ踏み出す勝負作となる。

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