「みなおか」次代担う中川P&マイアミD 憧れとんねるずに企画力で認められたい

[ 2017年9月28日 08:00 ]

30周年記念スペシャルでタモリ(中)とあの番組のパロディを披露する(C)フジテレビ
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 フジテレビの人気バラエティー「とんねるずのみなさんのおかげでした」(木曜後9・00)の30周年記念スペシャルが28日に放送される。タモリ(72)、ビートたけし(70)ら大御所芸能人と、大ブレーク中の「ANZEN漫才」みやぞん(32)ら人気芸人を迎えて豪華特番を展開する。石橋貴明(55)と木梨憲武(55)がメーン司会を務める番組は「とんねるずのみなさんのおかげです」としてスタートして以来30年。「仮面ノリダー」「保毛尾田保毛男」などのコントや「食わず嫌い王決定戦」「モジモジくん」「男気ジャンケン大人買いの旅」など名物コーナーを生み出し、視聴者を魅了してきた。次代を担うプロデューサーの中川将史氏とディレクターのマイアミ・ケータ(萩原啓太)氏に番組への思いを聞いた。

――最初に入社から今までの担当番組を教えてください。

中川「02年入社です。最初は『笑っていいとも!』班にADで2年ほどいて、『ココリコミラクルタイプ』で04年途中から現在まで『みなさんのおかげ』班です。14年目ですね。ADで入って、ディレクターになり、今年からプロデューサーをやらせてもらっています」

マイアミ「09年入社です。私も『笑っていいとも!』のADをやらせてもらい、その後深夜番組と『もしもツアーズ』『キスマイBUSAIKU!? 』でディレクターをやらせてもらいました。15年に『人生のパイセンTV』を特番とレギュラーで演出を担当し、今年4月から『みなさんのおかげ』に来ました」

◆中川氏「テレビマン志した原点の番組」憧れだからこそ緊張◆

――番組への思いを聞かせてください。

中川「私がフジテレビに入ろうとしたのが、まさに『みなさんのおかげ』があったからでした。小学校1年生のころからずっと見ていてファンになった。テレビマンを志した原点の番組です。入社して04年途中に異動で来たときには本当に感激でした。コントでモノマネされていたプロデューサーの『ダーイシ(石田弘)さん』や『小港(港浩一)さん』が本当にいるんだなあと(笑)」

マイアミ「私もフジテレビを目指したのが『みなさんのおかげ』を見ていたからなので、ずっと憧れの番組で、まさか自分がつくる側にいるとは…。私は86年生まれなのですが、単発番組で始まったのが86年。そのときからやっているなんてバケモノ番組だなと(笑)」

――とんねるずさんとの初対面は覚えていらっしゃいますか?

中川「他番組で仕事をしていたときに、上長に呼び出されて『来週からとんねるずね』と担当番組の変更を告げられました。最初に現場へ挨拶に行ったときに石橋貴明さんから『君はまず髪を切りなさい』と言われました(笑)。当時、長髪でして…。翌週までにはしっかり散髪して現場に行きました」

マイアミ「石橋さんとは『パイセンTV』をやっていたときに“いきがっている若いヤツがいるなあ”ってお食事させてもらいました。初めてお会いしたのですが、緊張しすぎて何を話したか覚えていないです。お酒をずっと飲んでいましたが、全然酔わない。とんねるずさんに憧れてフジテレビに入社したので、ご本人を目の前にしたら緊張しちゃって…。夜の食事だったのですが、次の日の夕方までグッタリしてました(笑)。よほど緊張して酒を飲んでいたのでしょうね」

――憧れのとんねるずと仕事で関わるようになってから印象は変わりましたか?

中川「ディレクターになって、お2人を撮影するようになりましたが、そのときに“うわっ、遂にとんねるずさんを撮ることができるんだ!小学生のときからの憧れの2人を僕が…”と震えました。最初は人気コーナー『食わず嫌い』からやらせてもらい、勉強しながら少しずつオリジナルの企画をやらせてもらうようになりました。先輩ディレクターに怒られながら、必死でやっています。とんねるずさんはこちらが用意したものを良い意味で壊していく。木梨憲武さんの現場でのノリも天才的です。想定を超えたことをしてくれるので、撮影が楽しいですね。会議で決まった企画が絶対にそのままでは終わらない。撮影する側も視聴者の方と同じような感覚で楽しんでいます」

マイアミ「石橋さんに“おい、全然面白くねえな!お前は時間がないんだから、早くこの番組で学んで、早く自分の番組を持てよ”と喝をいただいた。“フジテレビを立て直すためには時間がないぞ。若いのが頑張らないと”と(笑)。“もっと面白い企画を持ってこいよ。なに縮こまっているんだよ”というメッセージも含まれているのかと思っています。憧れ続けた人の前でぶっ飛んだ発言は中々できませんが、そういう自制のようなものをぶっ壊さないとダメですね!」

◆マイアミ氏 番組で学んだ“真剣にふざけることの難しさ”◆

――フジテレビの次代を担う中川さんとマイアミにとっては、自分の「企画力」を試すには最高の番組ですね。

中川「仕事をするときは毎回緊張します。30年間バラエティーをやってこられた方たちですからね!テレビでできることは、ほぼやってきたと思いますから。私が企画を提案したときも、とんねるずさんはこれまでの経験則や長年のノウハウで“それは違う”とすぐ判断できる。ですから、それを超える新しいアイデアを提案できるよう日々励んでいます」

マイアミ「この番組にきて一番学んだのが“真剣にふざけることの難しさ”ですね(笑)。いい大人たちが“俺たちは笑いしかできないんだから、とにかく面白いことやろうよ”と頑張る。その潔さがいいですね!木梨さんの現場でのアドリブも勉強になります。(総合演出を手掛ける)マッコイ斎藤さんのやり方などを学ばせてもらい、凄く演出の幅が広がりました。ずっと一緒に仕事をしたかった人。現場で背中を見させてもらっています。有難いです」

◆引き継がれるDNA 30年は通過点◆

――憧れの2人や尊敬する先輩スタッフと仕事できるのは嬉しいですね。最後に番組ファンにメッセージを御願いします。

中川「手前味噌になりますが、いろんな企画で30年間やらせてもらっているのは凄いことだと思います。これからも他番組ではやらないような“型にはまらない番組”をやりたい。30年はあくまでも通過点ですので、これが集大成でもありませんし、これからも35年、40年を目指して頑張っていきたいと思います」

マイアミ「原点に戻った30周年特番ですが、番組的にも今後に向けてパワーがついたと思います。とんねるずさんはいつまでも格好いい。“とんねるずがまた何かやってくれんじゃないの”とワクワクドキドキする企画をお二人と一緒になって一生懸命つくっていきたいです」

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