北斗晶も涙でエール 初めてタッグを組んだ相棒は今、相撲部屋のおかみ

[ 2017年1月23日 22:20 ]

西脇充子さん(左)と北斗晶。2人は全日本女子プロレスの同期
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 大相撲・浅香山親方(44、元大関魁皇)の妻で元女子プロレスラーの西脇充子さん(49)が23日、TBS「結婚したら人生劇変!〇〇の妻たち」(月曜後7・00)に出演。力士の妻から相撲部屋のおかみさんとなった苦労を語った。また、32年の付き合いだという親友の北斗晶(49)とスタジオで再会。北斗からの激励の手紙に涙する一幕もあった。

 人気力士と結婚した充子さん。結婚1年後、夫の魁皇は大関昇進を果たしたが、ケガに悩まされるようになると「元プロレスラーに力士の妻は務まらない」などと言われたという。しかし「結婚したせいで夫が弱くなったと言わせない」と奮起。家では努めて明るく接し、ニンジンが筋肉の回復に良いと聞くと毎日ニンジンジュースを作ったりして食生活にも心を砕いた。「相撲界の宝を預かっている。大切なお預かりものをしている、という重圧がすごかったです」

 2011年7月、魁皇関引退。それに伴い行われる断髪式は、相撲協会ではなく力士自身が主催者となって行わなければならない。「1万人の魁皇コールを、最後に国技館で聞きたい」という一心でチケットの販売や会場準備の段取り、経理などの事務作業から裏方の仕切りまで、すべて妻の充子さんが行った。断髪式には、同期でライバルだった元横綱の貴乃花親方、元横綱・曙氏など、角界や政界、芸能界からも多くの人が駆けつけた。大勢のお客さんから自然発生的に起こった「魁皇コール」は国技館を満たし、袖で聞いていた充子さんも喜びの涙をぬぐった。

 引退から2年後、浅香山親方となった夫は独立を決意。土俵を設置できる27畳以上の広さを確保できる稽古場が作れる土地探しから始まり、3年5カ月ものさまざまな苦難を乗り越えて「浅香山部屋」が船出した。総工費は2億円以上。退職金をつぎ込み、銀行でローンを組んで工面したという。

 当初4人だった弟子は現在9人。子育て経験のない充子さんは、思春期の息子たちを預ける親御さんの気持ちを思い、自分につとまるかどうか不安でいっぱいだったという。それでも「自分たちがどう向き合うか。経験は関係ないよ」という夫の言葉に励まされ、自らも10代のころプロレスに入門して共同生活をしていたことを思い出した。親元から離れる寂しさや心細さもわかる。親方や仲間には言えないようなことも、自分なら聞いてやれる。夫である親方と弟子一人ひとりの健康管理からメンタルケア、部屋の運営の諸々を担う充子さんの奮闘は続いている。

 親友の北斗晶は、そんな充子さんに宛てた手紙をしたためていた。17歳で出会い、初めてタッグを組んだ全日本女子プロレス同期の2人。昨年、北斗が入院していた時にお見舞いに行った以来だという再会をスタジオで果たした。80年代の女子プロレス人気の中、「クラッシュギャルズ」の引退試合の相手もしたコンビで、32年前からの付き合い。北斗は、充子さんが病気を乗り越え、力士の妻となり、相撲部屋のおかみとなった現在までの「表には出さなかった苦労」も知り抜いている。涙を流しながら手紙を読む北斗に無二の相棒「みっちゃん」も泣いた。北斗は、「これからは、敬意を込めて“おかみ”と呼びます。頑張れ、おかみ」と締めくくり、力強く充子さんの手を握った。

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2017年1月23日のニュース