「真田丸」三谷作品常連・阿南健治 濃い“五人衆”で埋没せぬ工夫

[ 2016年10月30日 08:00 ]

大河ドラマ「真田丸」で大坂五人衆の一角、長宗我部盛親を演じる阿南健治(C)NHK
Photo By 提供写真

 俳優の阿南健治(54)がNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)で「大坂五人衆」の一角、長宗我部盛親を好演している。1983年、今作の脚本・三谷幸喜氏(55)を中心に旗揚げした劇団「東京サンシャインボーイズ」のメンバー。テレビドラマや映画で三谷作品の“名脇役”として重宝され、特に時代劇は常連。大河ドラマ「新選組!」(2004年)は主人公・近藤勇(香取慎吾)の実兄・宮川音五郎役、映画「清州会議」(13年)は織田家重臣・滝川一益役を任された。「『時代劇と言えば阿南』と思っていただいているみたいで、ありがたいです」と感謝。個性あふれる「五人衆」にあって、埋もれない“いぶし銀”の演技力を発揮している。

 土佐の戦国大名・長宗我部元親の四男として生まれた盛親。家督を継いだものの、関ケ原の戦いで西軍に付いて没落。長宗我部家再興のため、牢人として大坂の陣へ参戦した。

 「大坂五人衆」は主人公・真田幸村(堺雅人)、かつて黒田家に仕えた猛将・後藤又兵衛(哀川翔)、元豊臣家重臣の名将・毛利勝永(岡本健一)、幸村を大坂城へと導いたキリシタン武将・明石全登(小林顕作)と独特な面々。阿南も「愚痴ってばかりの又兵衛さん、クールに構えている毛利さん、祈ってばかりの明石さんと個性的ですよね」と語る。

 そのため、盛親のキャラクターが埋没しないよう、演技に工夫を凝らす。「盛親は五人衆の中ではボンボンで、一番育ちが良い。家来も大勢連れてきていて、背負っているものもあるし『負けないぞ』という気持ちもあると思う。だから、濃いキャラクターの中で消えないようにしています。キャラクターを立てようとして、低い声でしゃべってみたり。威厳を出そうとしています。見た目は武将っぽいんですが、性格的にはすぐ腰が低くなるので、そこは気を付けています」

 三谷氏からは「五人衆の中で一番大河らしい登場人物にしてくれ」と注文があった。「後藤又兵衛と毛利勝永がラフな感じの芝居をするだろうから、阿南君は軍議の時に微動だにしないようにしてくれと。昔、舞台で近藤勇を演じたことがあるんですが、その時と同じように無口で、無骨なイメージで演じています」

 20代の頃から劇団「東京サンシャインボーイズ」に所属し、三谷氏とは30年来の付き合い。出会いは当時から親交のあった俳優の梶原善(50)を介してだった。「梶原から『おもしろい人がいるよ』と三谷さんを紹介してもらいました。三谷さんのことは全然知らなかったから、生意気に『台本読ませて』とか言ったりしていたし、最初は舞台の出演の誘いを断ったんです。でも、次の作品にも誘ってくれて。それに出演して、阿南は変な人間だなと思ってくれたのかな」と懐かしそうに振り返る。

 同劇団が94年に充電期間に入ってからも、三谷氏からの信頼は絶大。テレビドラマや映画、舞台でコンスタントに起用され続けている。三谷作品に不可欠な存在になっていることについて「三谷さんは自分にとって批評家であり、バロメーターです。認めさせたいという気持ちがありますね。三谷さんが満足できる芝居をしようと、知らないうちにアピールしていたのかもしれません」と語った。

 九度山に幽閉されていた幸村が大坂城へ入場し、五人衆が勢揃い。物語は“最終章”に突入した。23日放送の第42話「味方」で、意見や思惑が食い違い“バラバラ”だった五人衆。クライマックスの大坂の陣へと突き進む中で、それぞれの個性はどのように融合していくのか、期待は尽きない。

続きを表示

「美脚」特集記事

「紅白歌合戦」特集記事

2016年10月30日のニュース