イラン映画巨匠、キアロスタミ監督76歳で死去 旭日小綬章も

[ 2016年7月6日 05:30 ]

76歳で死去したキアロスタミ監督(AP)

 イラン映画の巨匠として世界に知られた映画監督のアッバス・キアロスタミ氏が4日、パリ市内で死去した。76歳だった。共同電によると、腸の病気を患い、治療のためテヘランから移り住んだパリで息を引き取った。

 1940年、テヘランに生まれ、70年代初めに監督デビュー。「友だちのうちはどこ?」(87年)は日本でも人気を博した。プロではない市井の人々を起用し、演技直前まで役者に脚本を渡さないなど、独自の手法で自然な演出を追求。「桜桃の味」(97年)はカンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールを受賞した。

 小津安二郎監督のファンで、親日家として知られた。12年の日仏合作「ライク・サムワン・イン・ラブ」は横浜市などで撮影した。東日本大震災の直後には励ましのメッセージも寄せた。13年に旭日小綬章を受章。

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