英雄パッキャオの半生描く映画 「本人も喜んでいた」監督明かす

[ 2015年10月23日 20:52 ]

マニー・パッキャオの半生を描いた映画「キッド・クラフ~少年パッキャオ」でメガホンをとったポール・ソリアーノ監督

 ボクシングで史上2人目の6階級制覇を成し遂げたフィリピンの英雄マニー・パッキャオ(36)の幼少期から最初の世界王者になるまでを描く映画「キッド・クラフ~少年パッキャオ」が23日、第28回東京国際映画祭のフィリピン映画特集「CROSSCUT ASIA」部門でお披露目された。

 ポール・ソリアーノ監督が上映後、観客との質疑応答に参加。来日直前にパッキャオと会って来たそうで、「非常に忙しい方だから日本に来ることはできなかったけれど、自分の物語を日本の皆さんに伝えられることを喜んでいたよ」と語った。

 フィリピンでは、ファイトマネーの合計が300億円超えといわれたフロイド・メイウェザー(38)との対戦直前の今年5月に公開され、大ヒット。「タイミングが良くて、とてもいいリアクションをもらえた。マニーを演じたブーボイ・ビリャ―はこの作品を機にオファーが増えて、次回作の撮影のため日本に来られなかったんだ」と明かした。

 パッキャオが試合に勝った後に仲間とたばこを吸い酒に酔って乱闘騒ぎを起こすシーンも描かれているが、「褒めたたえるだけではなく、誠実に語りたかった。そういう負の部分も含めて彼の人生。彼は、若い人にはこういうことをすると良くないと感じてもらいたいと言っていた」と説明。そして、「彼は貧しい暮らしをしていても、情熱を持って夢をかなえることに集中した偉大なヒーロー。インスピレーションを与えられる存在だし、テーマも普遍だから多くの人に伝わるものがあると信じている」と自信のほどをうかがわせていた。

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2015年10月23日のニュース