中村獅童 母との思い出詰まった原作で新作歌舞伎「胸がいっぱい」

[ 2015年7月14日 20:25 ]

新作歌舞伎「あらしのよるに」製作発表に出席した中村獅童

 新作歌舞伎「あらしのよるに」の製作発表が14日都内で行われ、中村獅童(42)、尾上松也(30)らが出席した。

 300万部を超える感動のベストセラーを初めて歌舞伎として上演。獅童はNHKの「てれび絵本」で3役、05年の映画版で主人公ガブの声を演じた。今回歌舞伎版で主人公を演じるにあたり「声とは一味違った歌舞伎のお芝居にできれば」と意気込んだ。

 同作の声を務めた際、「私のような不良少年が子供に読みきかせをさせてもらえるということに母は喜んでおりました」と13年12月に死去した母・陽子さんのことを回想した。京都の南座で上演ということも「母が育った京都でやらせていただくのは胸がいっぱい」と明かし、亡き母をしのんだ。

 絵本が題材ということで、ご自身はお子さんに見せたいですか?との質問が飛ぶと「うちは子供まだなんです」と苦笑いで応えていた。2人は真の友情を築く役ということでお互いの印象を聞かれ、獅童は「松也くんは芝居についても熱いですし、一緒に舞台に立っていても、刺激を受ける役者。僕の母が亡くなった時も直筆の手紙を届けてくれた。一生忘れられない大切な思い出。大好きな松也くんとできて本当にうれしい」と喜んだ。松也も「光栄の極み。10代の時から声をかけていただいて、お兄さんのおかげで大役を務めた記憶があって本当に感謝しています。必死についていかなきゃと思わせてくれる先輩です」と尊敬のまなざしを送っていた。

 このほか市川月乃助(46)、中村梅枝(27)、中村萬太郎(26)が出席した。京都四條南座で9月3日から26日まで上演される。

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