市川染五郎 「阿弖流為」歌舞伎化に自信「動員記録を作るつもり」

[ 2015年5月8日 14:15 ]

「阿弖流為」製作発表会見に出席した(左から)中村七之助、市川染五郎、中村勘九郎

 歌舞伎俳優の市川染五郎(42)、中村勘九郎(33)、中村七之助(31)が8日、都内のホテルで新橋演舞場の7月公演「阿弖流為(アテルイ)」の製作発表に臨んだ。

 歌舞伎の新たな創造をテーマにした「歌舞伎NEXT」と銘打ち、染五郎が「劇団☆新感線」と組んだ2002年初演の「アテルイ」(演出いのうえひでのり)を13年の時を経て歌舞伎化。8世紀に実在した蝦夷(えみし)の指導者・阿弖流為を再び演じる染五郎は、「新しい演劇が誕生するのが今日。日にちがたって、あの日がスタートだった思われる作品を目指す」と強調した。

 テーマは「まぜる」だそうで、「歌舞伎の引き出しをいのうえさんにたくさん渡し、400年の歴史をすべてひも解いてテクニックを掘り起こし、あらゆる手法をまぜて化学反応を起こすようにしたい」と力説。そして、「根拠はないが、すごいものになると確信している。13年前の自分より若く、もっと格好いいと妄想している。(動員)記録を作るつもりなので、ハードルは高いところにおいてやる」と自信をのぞかせた。

 敵対する坂上田村麻呂を演じる勘九郎は、「初演の染五郎の兄さんがとにかく格好良かった。日々戦えることを誇りに、一生懸命つとめます」と意欲。いのうえ氏によれば、2人が両花道で見栄を切る場面が見どころのひとつだそうで、染五郎は「自分が格好いいという前提で、僕もその場面が一番見たい」ともう想はとどまらるところを知らず。勘九郎も「僕が片方を歩くので、僕も格好いいことにしてもらっていいですか」と乗っかっていた。

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2015年5月8日のニュース