木村文乃10年目の連ドラ初主演 「遅咲きだった分」庶民感覚でハマリ役

[ 2015年4月12日 11:00 ]

主役の座を射止めた自身に重ね合わせ…遅咲きの桜にほほ笑む木村文乃

14日スタートのTBSドラマ「マザー・ゲーム~彼女たちの階級」(火曜後10・00)で、連続ドラマ初主演を飾る女優の木村文乃(27)。これまでもドラマや映画、CMで清涼感あふれる美貌で見る者を魅了してきたが、意外にも芸歴10年目での初主演。遅咲きの女優が開花の時を迎えている。

 ドラマの撮影が行われている横浜市の緑山スタジオの敷地内に、遅咲きの桜の木があった。首都圏で桜が満開に咲き誇った時期に、ここはまだ四、五分咲きだった。

 花びらを見つめて、木村は「やっと順調に、全部が順調に動きだしたかな」としみじみ。「女優人生、いま何分咲き?」と聞くと、「う~ん、分かんないですね…」としばしうつむく。そして少し迷いながらも力強く、「分かんないですけど、遅咲きで花もあるんだかないんだかっていう人間に主演を任せようという人たちがいるなら、きちんと咲き誇りたい」と秘めた思いを明かした。

 初主演にプレッシャーは感じていない。「主演だなと感じるのは、休憩がないし、休みがないし、帰れないというところ」と冷静に自分の境遇を見つめる。「いつも自分が後から来て、早く帰ってたりしてたのに、いまは見送る立場。やることは特に変わらない。精いっぱいやるだけ」と落ち着いて打ち込んでいる。

 「マザー・ゲーム」は、セレブの子供たちが通う名門幼稚園を舞台にした母親たちのドラマ。木村演じる希子は、そこに迷いこんでしまった年収250万円のシングルマザー。生き方も考え方も違うセレブな母親たちにストレートな思いをぶつける。「はっきり言わせていただきます」を決めゼリフに、凝り固まった考えの母親たちを内面から変化させていく。

 役柄について聞くと、「私が普通にいるだけで、どう見ても庶民ですからね」と自虐的に笑う。セレブを演じるのは、長谷川京子(36)、檀れい(43)、貫地谷しほり(29)、安達祐実(33)と、主演級の女優陣だ。「このメンツの中に入ったら、どう見たって私が一番庶民。遅咲きだった分、庶民の感覚をみなさんよりもずっと引きずってきたから、そういうところは自分に近いかなと思う」。

 オーディションをきっかけに女優デビューした06年から、今年で10年目。「何回もくじけてきた」と言う通り、仕事が安定しているのはここ3~4年。20代前半には一時芸能界を離れ、ファミレス、チラシ配り、皮膚科の受付、ウエディングの介添え、とさまざまなアルバイトをしてきた。「おかげで金銭感覚はまともですよ。この間チラシ配るシーンの撮影があって、私、日焼けしながらやってたな~って思った」。売れない頃の話を隠しもせずに話す姿は、まるでブレークしたての芸人のよう。サバけている。

 芸能事務所を転々とし、今の事務所が3カ所目。舞台を見ている際に、現在の事務所の男性に声をかけられた。11年に出演した化粧品会社のCMで「この美女は誰?」と話題になった。それでも「正直、もっと仕事が来ると思ってた(笑い)。そこからドラマに出られるようになるまで半年ぐらいかかりました」。そしてようやく、こぎつけた連ドラ主演。「事務所の社長に“やるからにはトップを目指せ”と言われていたので。ようやくたどりつけた」。

 鼻筋の通った正統派な美人。どこかはかなげな雰囲気が漂うが、実にサバサバした性格。きっぷが良く、思ったことをサラッと言う。「初主演と言っても、1回だけならマグレと言われる。ここで終われない」。はっきり言わせていただこう、ここで終わる女優じゃない。

 ◆木村 文乃(きむら・ふみの)1987年(昭62)10月19日、東京都生まれの27歳。06年公開の映画「アダン」のヒロインでデビュー。出演作はNHK連続テレビ小説「だんだん」(08年)、同「梅ちゃん先生」(12年)、日本テレビ「明日、ママがいない」(14年)など。特技は乗馬、スキー、剣道(初段)。身長1メートル64。血液型AB。

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