【アカデミー賞】堤大介監督「ダム・キーパー」短編アニメ賞逃す

[ 2015年2月23日 12:07 ]

アカデミー賞短編アニメ映画賞を逃した「ダム・キーパー」(C)TonkoHouse

 映画界最大の祭典、第87回米アカデミー賞の発表・授賞式が22日(日本時間23日)、米ロサンゼルス・ハリウッドのドルビー・シアターで開かれ、短編アニメ映画賞にノミネートされた米国在住の堤大介、日系米国人のロバート・コンドウ共同監督の「ダム・キーパー」はオスカーを逃した。「愛犬とごちそう」が受賞した。

 第81回(2008年度)の同賞に輝いた「つみきのいえ」の加藤久仁生監督(37)以来となる日本人2人目の栄冠はならなかった。

 「トイ・ストーリー3」「モンスターズ・ユニバーシティ」のアートディレクターを務めた2人が初メガホンを執った18分の作品。街を大気汚染から守るダム・キーパーを仕事を行う豚の少年を描く。2014年のベルリン国際映画祭で公式上映され、世界の映画祭を総なめにした。

 堤監督はニューヨークの美術大学スクールオブビジュアルアーツで油絵を学んだ後、1998年にルーカスラーニング入社。2000年、ブルースカイスタジオに移り「アイスエイジ」などのコンセプトデザインを手掛ける。07年にピクサーアニメーションスタジオに招聘され「トイ・ストーリー3」「モンスターズ・ユニバーシティ」のアートディレクターとして活躍した。14年に独立した。絵本「あ、きこえたよ」(PHP研究所)のイラストも担当した。 

 <あらすじ>世界が大気汚染に覆われた時代。汚れた大気と暗雲の影響を受けず、生きながらえる小さな街があった。街は大きなダムにより、その呪われた大気から守られていた。主人公は豚の少年。家族も友達もいない。家族代々受け継がれるダム・キーパーの仕事は、今は少年1人が行っていた。その仕事は8時間に1度、歯車のネジを巻いて風車を動かし、汚染された空気をダムの外側に追い出すことだった。ある日、彼の学校にキツネの転校生がやってくる。天真爛漫なキツネとの出会いは、少年のその後の人生を大きく変えるきっかけとなる。

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2015年2月23日のニュース