たかみな 1年後の卒業電撃発表、後任は横山由依 世代交代

[ 2014年12月9日 05:30 ]

来年の卒業を発表したAKB48の高橋みなみ(C)AKS

 AKB48グループ総監督の高橋みなみ(23)が来年卒業することを8日、東京・秋葉原の専用劇場でのデビュー9周年公演で電撃発表した。卒業時期はちょうど1年後の来年12月8日の10周年公演が濃厚。1年の猶予を残しての卒業発表は異例で「未来を担うメンバーに何かを残してあげたかった」と説明した。後継の総監督には9期生の横山由依(22)を指名した。

 公演終盤、涙ながらに原点の劇場でファンに伝えた。「2015年12月8日をメドに私、高橋みなみはAKB48を卒業します」。客席はどよめいたが、不思議と仲間たちに動揺はみられない。少なくとも前田敦子(23)や大島優子(26)のような衝撃はなかった。同じ1期生の小嶋陽菜(26)は、ほほ笑み、峯岸みなみ(22)は涙をこらえながら見守った。人一倍気遣いできる高橋らしく、総合プロデューサーの秋元康氏(56)はもちろん、公演前までにメンバーを驚かせないよう伝えていたとみられる。

 特に同期で、ユニット「ノースリーブス」を組む小嶋、峯岸とは今月6日に3人で食事。その場で最終的に胸の内を伝えていたようだ。

 1年も先の卒業を、このタイミングで発表した理由は「AKBの総監督をメンバーに引き継ぐ猶予をいただくため」。姉妹グループを含め国内外約400人に上る大所帯を率いるのは「正直、キツイ」といい、一時は総監督制の廃止を検討したという。それでも「このグループに“行くぞ!やるよ!”と声を掛ける人が必要」として次期総監督の必要性を訴え、チームKキャプテンの横山を指名。自分と似たタイプといい「真面目で不器用。夢も私と一緒でソロデビューすること。キツイと知っていてバトンを託すのは苦しいけど、彼女にはきっかけが必要」と説明した。指名を受けた横山はプレッシャーと涙で言葉を発せなかった。

 高橋は今春、スポニチ本紙に「敦子が卒業してからずっと(自身の卒業を)考えているんです」と打ち明けていた。12年8月に悲願の東京ドーム公演を成功させ、親友の前田が卒業。主力が相次いでグループから離れ、デビュー時に20人いた1期生も3人だけに。「気づけば知らないメンバーばかり。ここになぜいるんだろう、と思ったこともあった」と悩む日もあった。心のよりどころとなったのが10周年の節目。最近になって親しいスタッフらにも「10周年まで頑張るから」と明かしていた。

 卒業時期は10周年公演が濃厚。「ファンの皆さんに出会えたことが人生の宝物。私は10年いられてうれしい」と泣きながら無理やり笑ってみせて、後輩たちへ「大丈夫!」といつも掛けている言葉でエールを送った。

 ◆高橋 みなみ 1991年(平3)4月8日、東京都生まれ。秋元氏によると「高橋みなみとはAKB48のことである」。総選挙では09年の第1回から5位、6位、7位、6位、8位、9位。1メートル48。血液型AB。

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