吉幾三と初共演 小百合「よし、行くぞ!という気持ちに」

[ 2014年6月4日 05:30 ]

映画「小さな岬の物語」で、27年ぶりに映画に出演した吉幾三。右は主演の吉永小百合、手前は笑福亭鶴瓶

 歌手の吉幾三(61)が、27年ぶりに映画出演を果たした。吉永小百合(69)が主演、初プロデュースする「ふしぎな岬の物語」(監督成島出、10月11日公開)に、中学校の先生役で登場。87年公開の「ドン松五郎の大冒険」に、ダンプカーの運転手役で出演して以来の銀幕となった。

 千葉県明鐘岬に実在する喫茶店を舞台に、吉永演じる店主と客の交流を描く作品。吉は近くの中学校に勤める定年間近の先生で、喫茶店の常連客。成島監督が「軽妙な雰囲気に優しい存在感を持った、田舎の先生」というイメージを具現化できる人として、青森出身の吉を抜てき。監督は「小津安二郎監督作品に欠かせない名優、笠智衆のような存在になってほしい」と要望を伝えた。

 撮影は2月上旬。当初は久々の現場に緊張気味で、旧知の仲である共演者の笑福亭鶴瓶(62)からも「緊張してはるやん」とからかわれるほどだった。ただ、徐々に慣れると、中学校でのシーンでは元教え子役の阿部寛(49)と息の合ったアドリブでの演技も披露。2日間の撮影を楽しみ、「映画独特の雰囲気を楽しませてもらいました」と笑顔で話した。

 吉永とは初共演。「ずっと変わらない憧れの方なので、良い緊張感がありました。今度またじっくりお芝居できれば」と再共演を熱望。さらに「なんだか、また演技にはまってきましたね」と話し、役者業に意欲を示した。

 一方の吉永は、ダジャレを交えて「撮影初日からご一緒して“よし、行くぞ!”、という気持ちになれました」と、吉に活気づけられたことを明かした。演技に関しては「温かなお人柄がそのまま役に出ていらして、とても優しい雰囲気のシーンになった」と話し、プロデューサーとしても大満足していた。

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2014年6月4日のニュース