川島なお美も黒木瞳も「気持ちの整理がつきません」

[ 2014年5月6日 05:30 ]

渡辺淳一氏のベストセラー「失楽園」のドラマ版に出演する女優・川島なお美(左)と俳優・古家一行が会見

渡辺淳一さん死去

 “失楽園女優”たちも涙した。ドラマ版(97年、日本テレビ)に主演し、公私ともに親しく付き合っていた川島なお美は、「突然の訃報に、ただただ驚いております。ショックで何も言葉が出てきません」とぼうぜん。

 最後に連絡をもらったのは今春だった。3月下旬、川島が1月に肝内胆管がんの手術を受けていたことが報じられた直後、「君は大丈夫、何も心配してないよ」と励ましのメールが届いた。それが最後のやりとりで、「思い出がたくさんあり、今は気持ちの整理がつきません」とショックの大きさをうかがわせた。

 一方、過激な性描写が話題となった映画版で、不倫する人妻役に体当たり演技で挑んだ黒木瞳は、川島の思いも代弁するように「私の愛する渡辺淳一先生。最後に一緒にいただいたワインは、シャトーマルゴーでしたね。その、粋なおもてなしに、キャーキャー騒いだのも、ついこの間です」と振り返った。

 昨年10月、都内で行われた渡辺さんの傘寿を祝う会に駆けつけた際には、「抜け出せなくてごめんね」という洒落(しゃれ)たメールを翌日にもらったことといい、「あのときお体大変だったのに、最後まで紳士でいらした先生の、そのかっこよさに、男の美学を感じていました。今、訃報を知り、一人泣いております」と涙に暮れた。

 渡辺さんに最初に会ったのは28年前だった。「化身」の映画版(86年公開)で本格的に銀幕デビューした。「渡辺先生は、私にとって運命の人だったと言っても過言ではありません。語り尽くせない思い出は、私の今日の宿題です。ありがとうもさようならも、今は、まだ、言う整理がつかない、みたい、です、先生」と悼んだ。

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