渡辺淳一文学館で愛読者 「格好良く逝ってしまった」

[ 2014年5月6日 05:30 ]

渡辺淳一さん死去

 北海道出身の渡辺さんの自筆原稿などを展示している「渡辺淳一文学館」(札幌市中央区)や東京都内の書店では5日、数々のベストセラーを生んだ人気作家を惜しむ声が相次いだ。

 同文学館では、高校生のころから渡辺さんの作品を愛読してきた青森市の医師津島敦子さん(57)が「近づこうとしても近づけない人。格好良く逝ってしまったのですね」と声を震わせた。札幌市中央区の男性会社員(55)は「最近も活躍されていたのに残念です」。

 東京都千代田区の三省堂書店有楽町店は、渡辺さんの著作を集めたコーナーを急きょ設置。会社員黄清吉さん(58)は「言葉の裏にある人間の根源的な心理を描ける作家だったと思う」と声を落とした。同店文芸書担当の新井見枝香さんは「大御所らしいオーラがある作家でしたが、サイン会ではいつもファンに気さくに応じていた」と振り返り、「今の若い人が読んでも作品は新鮮だと思う。これからも読み継がれていくと思います」と話した。

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2014年5月6日のニュース