道場さん 周さんしのぶ「もっと一緒においしいものを食べたかったなぁ」

[ 2014年4月14日 05:30 ]

周さんとの思い出を振り返る道場六三郎さん

周富徳さん死去

 周富徳さんと30年以上にわたり親交のあった「料理の鉄人」の“和の鉄人”道場六三郎さん(83)は東京・銀座の「懐食みちば」で取材に応対。「中華料理が注目されたのは周さんの活躍があったからこそ。フレンチ帽を中華に取り入れたのも彼。元気でとにかく面白い人だった」と故人をしのんだ。

 人気絶頂期には午後11時台の放送でありながら20%近い視聴率を誇った同番組の中でも、2人のバトルは歴史に残る名勝負とされる。タラバガニ対決で道場さんが勝利したが、続く豚料理では周さんがリベンジ。数多くのカリスマ料理家の挑戦を退け、約9割の勝率を誇った道場さんが初めて敗れたのも周さんだったが、「勝敗は気にしていない。対決することよりも、もっと一緒においしいものを食べたかったなぁ」と寂しそうにつぶやいた。

 最後に会ったのは12年5月。自身の店に親しい仲間を招き料理を振る舞った。周さんはすでに体調を崩しており頬は痩せていたが、出された料理を残すことなく食べたという。その際、「周さんが30年前に、香港で一番はやっているといって持ってきたフカヒレ入りの手羽先炒めを再現して出したら、とても喜んでくれてね」と懐かしんだ。

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