バイきんぐ 街頭インタビューで龍馬の手紙“発掘”

[ 2014年4月9日 05:30 ]

お笑いコンビ「バイきんぐ」の小峠英二(左)と西村瑞樹

 幕末に坂本龍馬が暗殺される直前に、土佐藩の重臣後藤象二郎へ宛てた直筆の手紙の草稿が、お笑いコンビ「バイきんぐ」らによって見つかったことが8日、分かった。内容は龍馬が大政奉還後の新政府の財政担当者として推薦した福井藩士に会ったことを報告している。

 発見のキーマンになったのが、バイきんぐ。NHKバラエティー「突撃!アッとホーム」の企画で2月11日に東京都台東区の谷中銀座商店街で街頭インタビューを実施。「あなたの思い出の品は?」というテーマで、女性へ声を掛けたところ「父が美術商から“龍馬直筆の手紙”を買った」と話したことで、存在が判明した。その後、東京都国立市にある女性の自宅を訪問。手紙の草稿はちゃぶ台の下に保管されていた。

 ツッコミ担当の小峠英二(37)は「最初は複写のように見えたのでニセモノだと思った」。女性も「本物じゃないんですけど、よかったら調べてみてください」と半信半疑のまま番組スタッフへ鑑定を依頼した。番組側が複数の龍馬研究者に鑑定してもらい、筆跡から直筆と判断。バイきんぐも決めぜりふ「なんて日だ!」と驚くお宝発見サプライズとなった。

 番組は今月12日土曜午後8時から放送。提供した女性の父親が当時1000円で購入した草稿の鑑定額が明らかになる。バイきんぐは3月22日の放送で初登場したばかり。わずか4週目でのお手柄に小峠は「目のあたりにした手紙が、がぜん神々しく思えた」、相方の西村瑞樹(36)も「信じられなかった」と驚きの声をあげている。

 高知県立坂本龍馬記念館(高知市)によると、龍馬は1867年(慶応3)10月24日~11月5日の旅行で、福井藩士三岡八郎を訪問。報告書として手紙にしたためている。龍馬はその後の同年11月15日、京都で暗殺された。発見された草稿は最晩年の動きが記されている資料として価値が高く、今後の龍馬研究に役立つとみられる。

 ≪「鑑定団」では宮沢賢治の手紙発掘も≫歴史上の人物の手紙がテレビ番組によって“発掘”された例は、宮沢賢治が親友に送った73通がある。テレビ東京「開運!なんでも鑑定団」(08年10月14日放送)で、親友の息子が所有していたものの鑑定を番組に依頼し、「明治以降の近代文学史の中にあって超一級の資料となるべきもの」として、1億8000万円の値段がつけられた。

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