大瀧詠一さん 死の1週間前「脳が疲れた」 最期に「ママ、ありがとう」

[ 2014年3月22日 05:30 ]

大瀧詠一さんお別れ会の祭壇。遺影は1982年撮影。TBSラジオ「Go!/Go! Niagara」収録時の写真

 昨年12月30日に解離性動脈瘤(りゅう)のため死去した歌手大瀧詠一さん(享年65)のお別れ会が21日、東京都港区のSME乃木坂ビルで開かれた。細野晴臣(66)をはじめ「はっぴいえんど」の3人らが参列。会場地下のスタジオにはゆかりの品々が展示され、レコーディング風景も再現。静子夫人があいさつし、最期の言葉は「ママ、ありがとう」だったなどと明かした。

 静子さんによると、大瀧さんは亡くなる1週間前に「風邪をひいた」と不調を訴え、2日間寝込んだ。風邪の症状はみられなかったが、足腰に力が入らず「俺、脳が疲れたよ」と漏らした。だがアルバム「EACH TIME」の30周年記念盤を制作中だったため「(発売される)3月の仕事が終わるまではどこにも行けない。病院に行く時間がもったいない」と通院もしなかった。

 12月30日は午後5時頃にスタジオから帰宅。東日本大震災の被災地の復興を伝える新聞記事を読み終えた後、夕食前だったため「リンゴでも食べようかな」と自分で皮をむき始め、突然「ママ、ありがとう」と大声を発した。静子さんは「びっくりして主人の方を見ますと、椅子にもたれかかり、ぐったりしていた」。救急車を待つ間に心臓マッサージなど蘇生措置を施したが、そのまま帰らぬ人となった。

 最期の会話を交わした20分間について「今となっては全て遺言になってしまった。“ありがとう”という言葉は、主人を支え見守ってくださった方々にお礼を述べてほしいということだったと思う。楽しいことが好きな人でした」と語った。

続きを表示

2014年3月22日のニュース