日本の歌うまいクリス・ハート 米大使館で日米国歌独唱

[ 2013年7月3日 09:02 ]

生まれ故郷の米サンフランシスコの「ゴールデンゲーントブリッジ」で記念撮影するクリス・ハート

 “日本の歌が世界一うまい外国人”として5月にデビューした米国出身の歌手クリス・ハート(28)が、7月4日の米国独立記念日に在日米国大使館(東京都港区)で開かれるセレモニーに招待された。日米両国の国歌を独唱する。

 大使館関係者や政府要人が出席する招待制イベントで、クリスは米国歌「ザ・スター・スパングルド・バナー」と「君が代」を歌う。過去に招待されて歌ったのは、AI(31)、Crystal kay(27)、綾戸智恵(55)の3人。男性歌手が歌うのは初めてだ。

 きっかけは“同郷のよしみ”だ。クリスは5月に生まれ故郷のサンフランシスコへ里帰り。母親にデビューを報告し、地元中学校で歌声を披露した。その際に現地紙の取材を受け、日本文化の素晴らしさや大好きなJ―POPについて語った。

 その記事を偶然にも目にしたのが、同じサンフランシスコ出身のジョン・ルース駐日米大使。5月21日に自身のツイッターで記事を紹介した。6月に入ると、大使館側がクリスに出演を依頼。ルース氏から届いた文書には「イベントには文化的な側面で日米両国の関係を深く結びつける意義がある。お会いできることを楽しみにしています」などと書かれている。

 クリスは初の国歌独唱に向けて練習に余念がない。「しっかりと思いを込めて歌えるように」と「君が代」の歌詞の意味も自分で調べた。日本に住む1人の米国人として、両国への感謝の気持ちを込めて歌う。「僕は歌うことしかできない。歌を通して日米の懸け橋になれればと思ってます」と意気込んでいる。

 ≪カバー盤15万枚≫クリスは木山裕策の代表曲「home」で5月1日にデビュー。先月5日にカバー盤「Heart Song」を発売。オリコンチャートで3位に初登場し、3週連続でトップ10入り。夏川りみ「涙そうそう」、福山雅治「家族になろうよ」などバラード曲を、ハートフルな声で歌っている。初回出荷は2万枚だったが、現在は15万枚を突破している。

 ◆クリス・ハート 1984年8月25日、米サンフランシスコ生まれの28歳。幼少期から日本文化に親しむ。13歳の夏休みに茨城県にホームステイで初来日。24歳で再来日。一般企業に勤めていたが、12年に日本テレビ「のどじまん ザ!ワールド」で優勝し歌手の道へ。大阪出身の日本人女性の夫人がいる。

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2013年7月3日のニュース