坂本龍一 大島監督に別れ「厳しく叱る人間いなくなり少しつまらない国に」

[ 2013年1月22日 12:54 ]

葬儀に参列した坂本龍一

 15日に80歳で亡くなった映画監督の大島渚さんの葬儀・告別式が22日、東京・築地本願寺で営まれ、雨の中、約700人が参列した。

 83年に映画「戦場のメリークリスマス」に出演し、音楽も担当した音楽家の坂本龍一(61)が、米ニューヨークから駆けつけ、大島監督の遺影を見つめながら弔辞を述べた。「私のヒーローでした。今日あるのはすべてあなたのおかげです」と述べ、はさらに「戦メリ」出演の経緯にもふれた。

 「そのヒーローのあなたがたった一人で台本を脇に抱えて私に会いに来て下さいました。『映画に出て下さい』とおっしゃいまして、経験のない私は無謀にも『私に音楽をやらせて下さい』と頼み、あなたは『いいです。お願いします』と即答されました。そこから全てが変わりました」と声を振り絞るように監督の遺影に語りかけた。

 「今日あるのは大島監督あなたのおかげです。あなたは本当に偉大な映画監督であり偉大な人間でした。あなたのように社会を厳しくしかる人間がいなくなり、日本はつまらない国になったのかもしれません。現在の日本という国を見てあなたはどう思っているのでしょうか。あなたの全てにありがとう」と感謝した。

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