勘三郎さん死去で野田秀樹氏「彼なしで歌舞伎を考えるのは今は難しい」

[ 2012年12月6日 13:02 ]

 57歳で亡くなった歌舞伎俳優の中村勘三郎さんについて、親交の深かった劇作家野田秀樹氏(57)が6日、都内で取材に応じた。

 「華があり、愛嬌という言葉ではくくりきれない。あんな役者はなかなか出ない」と野田氏。勘三郎さんとは今後の舞台の演出を考えていたが、それも夢に終わってしまったことに「彼なしで歌舞伎のことを考えるのは、今は難しいですね」とあまりにも早い死を悼んだ。

 野田氏と勘三郎さんは同じ1955年生まれ。2001年には野田氏が脚本・演出を手がけた新作歌舞伎「野田版 研辰の討たれ」を勘三郎さんが歌舞伎座で上演。10年には「NODA・MAP」の番外公演「表に出ろいっ!」で共演した。

 毎日のように病院に通っていたという野田氏は「勘三郎さんはせりふを言ったり、出演作や舞踊の映像を見たりしていた」とどこまでいっても役者だった一面を明かした。「その一方で「女性の看護師さんにもちょっかいを出していた。誰にでも愛される彼らしい最期」と話した。

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2012年12月6日のニュース