「癌晴ってまいりました」闘病支えた家族も無念

[ 2012年12月6日 06:00 ]

5日に死去した中村勘三郎さん

中村勘三郎さん死去

 【勘三郎さん家族のコメント全文】中村勘三郎は、7月27日、患った食道がんの手術をしていただきました。12時間に及ぶ大手術となりましたが、手術は成功し、術後経過も順調で病棟内を歩くほどに回復しました。

 しかし、経過中に肺炎を発症し、その後、肺炎による呼吸不全が進行するという事態に陥りました。この肺炎による呼吸不全は思いのほか重症で、呼吸不全に対する専門的な治療を行える病院へと、2度にわたり転院をし、考え得る最高の治療をしていただきました。

 本人も病気に立ち向かい、手術から約4カ月に及ぶ闘病が続きました。その間、来年4月の歌舞伎座こけら落としに出演することを心のよりどころとし、癌晴って(頑張って)まいりました。医療スタッフの方々も懸命の治療をなさってくださいました。

 けれどもついに、回復することはかなわず、無念のうちに、本日12月5日午前2時33分、急性呼吸窮迫症候群のため永眠いたしました。生前、中村勘三郎を長くごひいきいただいたことを心より感謝いたします。

 ≪「癌を晴らす」家族の合言葉≫コメントの「癌晴って」には家族の思いが表れている。食道がん手術の3日前の7月24日、勘三郎さんの親しい人を招き開催したゴルフコンペは「ノリアキ癌晴れコンペ」と銘打たれていた。出席者は「ご本人が“がんばる”と何度も言っていた」と語っており、入院時から「癌を晴らす」ということが家族の合言葉になっていた。

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2012年12月6日のニュース