「アラブのチャプリン」イスラム中傷で実刑 

[ 2012年2月3日 10:10 ]

 フランス公共ラジオによると、エジプトの首都カイロの裁判所は、イスラム教を中傷したとして「アラブのチャプリン」と呼ばれるエジプト人人気俳優アデル・イマーム氏(71)に、禁錮3月、重労働の実刑判決を言い渡した。同氏が2日明らかにした。

 イマーム氏はイスラム原理主義者を演じた1994年の映画や、専制的な宗教指導者をからかう場面のある演劇などをめぐり、イスラム保守層にたびたび訴えられていた。

 判決は欠席のまま言い渡されたが、イマーム氏は「作品は検閲を受けており中傷には当たらない」と控訴する方針。

 エジプトでは昨年2月のムバラク政権崩壊後、イスラム勢力が台頭。1月下旬に招集された人民議会(国会)の選挙では、イスラム勢力が議席の7割を獲得するなど、保守化が懸念されている。

 イマーム氏は、米女優アンジェリーナ・ジョリーらとともに国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使を務めている。(共同)

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2012年2月3日のニュース