水森かおり悲痛 被災松島に「恩返ししたい」

[ 2011年4月13日 06:00 ]

 山川豊(52)、氷川きよし(33)らが所属する芸能事務所「長良グループ」が主催する、毎年恒例のコンサート「夜桜演歌まつり」が12日、練馬文化センター(東京都練馬区)で開かれた。水森かおり(37)は東日本大震災で大きな被害を受けた宮城・松島を舞台とした「松島紀行」が昨年ヒット。「恩返しをしたい」と現地入りする意向を示した。

 オープニングで山川ら5人が、被災地の復興への祈りを込めて「故郷」を歌唱。氷川は「このステージで日本を元気づけられたらいいですね」と意気込んだ。ヒット曲「きよしのズンドコ節」など2曲を披露し、会場に笑顔を広げた。

 終演後に出演者10組がロビーで募金活動。氷川は笑顔で「よろしくお願いします」「ありがとうございます」と呼びかけ、多くの女性ファンが氷川の前に置いてある募金箱へお札を入れていった。「歌い手としてテレビやラジオ、コンサートを通して、元気や希望、明るさを歌で届けていきたい」と話した。

 “ご当地ソングの女王”水森は、昨年4月に「松島紀行」を発売。キャンペーンなどで何度も現地へ足を運び、松島町観光親善大使も務め、地震1カ月前の2月にも「松島かき祭り」に出演した。「自分の歌の舞台だと思うと人ごととは思えなくて…」と悲痛な表情を見せた。

 松島で世話になった知り合いとは、地震の2~3日後にようやく連絡がとれた。「“水森さんの声を聞いて、生きる勇気が湧いてきました”と言われたときに、頑張らなきゃ、恩返ししなきゃなと思いました」と目を潤ませた。

 今月6日に予定していた、山形の庄内平野を舞台とした新曲「庄内平野 風の中」の発売を6月に延期、キャンペーンも自粛した。3月11日以降、松島紀行は一度も歌っていないが、知り合いからは「これからも笑顔で歌ってくださることが復興への道になる。全国の方に松島紀行を届けてください」と言われたという。

 「背中を押してもらえました。復興へ向けて、私が歌うことが恩返しになればと思います。できるだけ早く現地に行きたい。笑顔で再会できることを楽しみにしてます」と話した。

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2011年4月13日のニュース