日本人初優勝の萩原さん 幼少時から優勝「宣言」

[ 2010年11月19日 13:17 ]

 ジュネーブ国際音楽コンクールのピアノ部門で優勝した広島市出身の萩原麻未さん(23)。普段はごく普通の女性だが、幼いころから知る恩師は19日、「ピアノの前では情熱的で野性的な音楽家に変ぼうする」と素顔を語った。当時から国際コンクールでの優勝を宣言していた。

 7歳から高校卒業まで指導した恩師小嶋素子さん(65)=広島県廿日市市=は、萩原さんがピアノの前に座ると目つきが変わり、自分の世界に入り込む姿を今でも鮮明に思い出す。
 練習中に口を出そうとすると「黙って最後まで聴いていて」という雰囲気を感じ、声を掛けられないときもあるほど演奏に打ち込んでいた。
 小学校の低学年のころには「国際コンクールで優勝したい」と宣言していた萩原さんだが、自由に演奏できないコンクールは好きではなかった。高校卒業後にフランスに渡ったが、時には壁にぶつかり、小嶋さんに電話で泣きながら相談したこともあった。
 小嶋さんは「優勝したことは出発点に立ったにすぎない。より多くの人に喜んでもらえるピアニストになってほしい」とエールを送った。

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2010年11月19日のニュース