信頼していたスタッフの裏切りが追い打ちに…

[ 2010年7月1日 06:00 ]

 【パク・ヨンハさん自殺】自殺の背景について、家族や関係者から事情を聴いた韓国警察当局は(1)父親の病状(2)新事業の負担(3)自ら設立した芸能事務所の経営問題――を挙げた。

 姉と2人きょうだいで、芸能界入りしたのは尊敬する音楽プロデューサーだった父の影響。関係者は「とても優しい人柄で普段から親孝行だった」と口をそろえる。父親の胃がんが分かってからは常に心配し、自宅に迎えて手厚く看病。自殺前夜も世話をしていた。聯合ニュースによると、父親には詳しい病状を伝えていなかったようで、周辺には「苦しんでいるのを見るのがつらい」と話していたという。
 だが、関係者は「看病疲れだけが理由ではない。大好きな父親を残して簡単にこの世を去れるだろうか」と首をひねる。パクさんは数日前、マネジャーらに「仕事もこの生活もきつい」と話していたという。
 睡眠薬を常用していた理由に新事業の問題を挙げる人もいる。日本での人気を追い風に08年に個人事務所を設立。芸能活動以外にブランド製品や外食の事業を始めようとしたものの、慣れない経営に精神的な負担は大きかったようだ。
 そして追い打ちを掛けたのがスタッフの裏切りだ。中央日報によると、今年初めに信頼していたスタッフによる横領があり、ひどく傷ついた。このスタッフとは長い付き合いで活動全般を任せていたことから「彼と別れた後、心理的に不安になった」と指摘している。関係者によれば、パクさんは「世の中に信じられる人がいない」と嘆くことがあったという。
 韓流ブームの火付け役として日本をはじめアジア各国で人気を集めた中、韓国ではやや低迷気味だったとの指摘もある。その分、来月から撮影予定だったドラマ「ラブソング」への期待は大きかっただけに制作関係者は「信じられない」と衝撃を受けている。

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2010年7月1日のニュース