「アバター」監督も困惑…映画化の新刊書に疑義

[ 2010年2月22日 13:07 ]

 21日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、広島への原爆投下について米作家が書いた新刊書に登場する元米軍人の証言の信ぴょう性に疑義が生じ、著者も修訂正を施す意向であると報じた。

 同紙によると、大ヒット映画の「アバター」や「タイタニック」で知られるジェームズ・キャメロン監督は同書の映画化を予定しており、波紋が広がりそうだ。
 同書は今年1月に発売されたチャールズ・ペレグリーノ氏著「THE・LAST・TRAIN・FROM・HIROSHIMA(広島からの最終列車)」。被爆者や原爆投下にかかわった米軍人の証言で構成している。
 同紙によると、疑義を持たれているのは原爆投下機エノラ・ゲイを追う形で飛行したB29爆撃機に、病気になった航空機関士の代わりに搭乗したとする元米兵の証言。元米兵は2008年に84歳で死亡した。
 ところがこの元米兵が搭乗したとの公式記録はなく、病気になったとされる機関士(1999年に死亡)の家族は、同機関士が実際に乗って勲章も授与されたと主張している。ペレグリーノ氏は同紙の取材に、元米兵にだまされた可能性があるとした上で「驚いた。訂正する必要がある」と話している。(共同)

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2010年2月22日のニュース